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岸田政権の資産所得倍増計画に絶対に必要なもの 「つみたてNISA枠」を増やすだけでは不十分だ!

東洋経済オンライン / 2022年7月2日 8時30分

選挙にサミットにNATO出席と忙しそうな岸田首相。「資産所得倍増計画」が本気なら、魂を入れるべきときだ(写真:アフロ)

岸田文雄首相が「資産所得倍増」と口にしてから、世間は、そしてもちろん金融界は「何が出てくるのか」と、動静に注目している。しかし、今のところ具体的な話はほとんど出ていない。そもそも、岸田首相の発言は、関係省庁などとの打ち合せ以前に出たもののようだ。関係各省はおそらく具体策の検討中なのだろう。

資産所得倍増の中身は「つみたてNISA増枠」がよい理由

今のところ、手掛かりは、新しい資本主義実現会議の事務局提出資料である「新しい資本主義のグランドデザイン及び実行計画 ~人・技術・スタートアップへの投資の実現~」(2022年6月7日)の8ページにある十数行の文章だけだ。

その中に「NISA(少額投資非課税制度)の抜本的な拡充を図る」とあるので「NISA」(通称は「一般NISA」)ないし「つみたてNISA」の利用可能枠が増額されることは間違いない。

筆者は、前回の本連載「岸田首相の『資産所得倍増計画』は意外に使える?」で、とくにつみたてNISAのほうの大幅な増枠(現在の年間40万円を84万円に)を提案した。主な理由は以下だ。

(1)主としてこれから資産を形成する「資産形成層」の資産所得の拡大に資すること(長期的には老後不安の解消につながる)
(2)富裕層や高齢者などいわゆる「資産形成層」以外でも金額ベースのメリットは平等かつフェアに享受可能であること
(3)個人投資家にとって相対的に適切な運用商品の普及に資すること、
(4)制度がシンプルで単純に増額できること
(5)わが国の運用ビジネスの拡大に資すること
(6)つみたてNISAは投資家が相対的に「失敗しにくい」運用の仕組みであること

「資産所得倍増」は、「所得倍増」(これがいちばんいい)及び「資産倍増」(悪くないけど難しい)のいずれよりも簡単に達成できる目標だが、文字通りに達成されると富裕層(資産家)と庶民の経済格差をますます大きく拡大する要因になってしまう。

富裕層には追加的に独自に頑張ってもらうこととして、優先手順として「資産形成層」(主に20代から40代くらいまでの老後に備えて資産を形成しようとする人たち)の資産所得の増加策から取り組むのがいいのではないか。上記の(2)の繰り返しだが、高齢者も公平にメリットを得ることができる。

筆者の計算では、生涯年収平均750万円くらいまでのサラリーマンなら、月額7万円のつみたてNISAと月額2万3000円のiDeCo(個人型確定拠出年金)をフルに利用すると老後に備える資産形成は「まあまあ十分」だ(注:個人の事情によって差がある)。「分厚い中間層」の所得で下半分くらいまでの資産形成は、これで面倒を見ることができよう。

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