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28歳書評家が「ブックオフ」に愛と感謝を語る理由 「チェーン=貧困の代名詞」という考えに疑問

東洋経済オンライン / 2022年8月6日 11時0分

チェーンストアを批判する教科書の記述に、子どもの頃から首を傾げていたという書評家の三宅香帆氏。大人になった今、自分を育ててくれたのはチェーン古書店である「ブックオフ」だったと語ります(撮影:尾形文繁)

古本屋チェーンとして一世を風靡し、現在ではCDやDVD、家電やブランド品なども扱う総合リユース店として知られるブックオフ。創業当初は「出版文化を破壊する」存在として、業界内外から批判されることも多かったが、はたしてそれは本当なのか。

この連載ではそんな疑問を土台に、10代~30代の若者の目線から、ブックオフという存在を再考していく。筆者は『ドンキにはなぜペンギンがいるのか』(集英社新書/以下、『ドンペン』)を刊行し、チェーンストアを通して現代の消費空間、都市空間を語る24歳のライター・谷頭和希氏だ。

初回となる今回は、初エッセイ『それを読むたび思い出す』(青土社)を今年2月に上梓し、ブックオフへの愛を語ったことで話題となった書評家・三宅香帆氏と谷頭氏の、20代同士の対談をお届けする。

「ブックオフは出版業界を壊す」は本当だったのか?

谷頭:最初に、三宅さんの自己紹介をお願いします。

三宅:1994年生まれで、出身は高知県です。大学・大学院時代は京都にいて、大学院在学中に『人生を狂わす名著50』(ライツ社)という本を出し、それから書評家として活動しています。最近では『それを読むたび思い出す』という、初めてのエッセイ集を刊行して、その中にブックオフの思い出も書いています。

谷頭:三宅さんと僕とでは、生まれや書いているものはかなり違うんですが、それでもブックオフについては同じような経験をして、同じことを感じている気がします。とくに、ブックオフに代表されるチェーンストアが、地域の文化や共同体を壊していく、という紋切り型の批判に対する疑問。

「2000年代、ロードサイド型のチェーン店が増え、ローカルな店舗が潰れていった」という教科書の記述を、学校の先生が「グローバリゼーションがローカル性を略奪する」と批判的に説明する一方、チェーン店の恩恵をたっぷり受けていた三宅さんは「そうかなあ」と首を傾げていた……『それを読むたび思い出す』ではそんな学生時代の思い出が描かれていますが、僕も『ドンペン』の中で、まさに同じことを指摘しているんです。

三宅:本当に同じことを書いてて、私もびっくりしました。谷頭さんの本の中では、多木浩二の評論「世界中がハンバーガー」(※)について言及されていますよね。

編注1:多木浩二(たきこうじ、1928年12月27日ー2011年4月13日)。日本の美術評論家・写真評論家・建築批評家
編注2:初出は『都市の政治学』(岩波新書)

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