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株投資で儲けたプロ3人が注目する決算書の"ツボ" DAIBOUCHOU、名古屋の長期投資家、足立武志

東洋経済オンライン / 2024年6月3日 7時0分

PBRが1倍割れで、有利子負債が少なく、現金比率は高く、配当余力が大きい。決算書を理解していると、そんな有望銘柄を見つけやすくなる。決算書は投資の共通言語なのである。

DAIBOUCHOU/2000年5月、200万円を元手に株式投資を始め、5年半で資産10億円に到達した個人投資家。

名古屋の長期投資家 儲けの3カ条

1 四半期決算の利益を重視

2 10%の利益率は価値がある

3 単独決算も確認すべし

中学生の頃、任天堂株で儲けて、億単位の資産を築いた人が身近にいた。このことから株式投資に興味を持ち、20歳になった時点で証券口座を開き、アルバイトで貯めた50万円を元手に投資を始めた。

今は長期のバリュー投資がメインで、200銘柄以上を保有している。インデックス投資だと不要な銘柄も入るので、自分が気になる銘柄だけを選んでポートフォリオを組み、インデックス投資以上のパフォーマンスを目指している。

銘柄を選ぶ際は直近の四半期決算短信や有価証券報告書を参考にしている。短信では業績の概要や営業利益、経常利益などの数字、売上高営業利益率などを重視している。私は製造業によく投資する。原材料を仕入れ、工場を建て減価償却を行いながら、10%の営業利益を出すのは大変で、これだけあることは何らかの優位性がある証しだと捉えている。

ほかにも自己資本比率は優良企業かどうかを確かめる目安になる。マイナーな会社の場合、この指標が高いなら投資先として安心だ。バランスシートでは流動比率をまず計算して、100%を割っていると財務がよくないと判断し、購入をいったん保留する。

国際的に重要性が高まっている無形資産やのれんも確かめる。利益剰余金がマイナスだと投資対象から外すことが多い。

最近であれば、海外工事の受注が増えており、業績も好調な東亜建設工業、産業向け防錆剤(ぼうせいざい)の販売・加工を手がけ、自動車向けでは日本車のシェアが高い日本パーカライジングなどに注目している。

日本会計基準かIFRS(国際会計基準)かも気になる点だ。後者は特別利益など一過性利益についてすぐにわかりにくく、損益計算書も日本会計基準に比べると省略されている部分が多い。のれんなども非償却なので、正直なところ決算の詳細が把握しづらい。

配当重視で買う銘柄は、配当可能限度額がわかる単独決算をしっかり見ている。これが少なくなると連続増配がストップし、株価にも影響するなど、今後の動向を探りやすい。私は連結決算と単独の両方に目を通すようにしている。

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