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【宇宙の95%を支配】計測不能「2つのダーク」とは 「正体」を明かせばノーベル賞確実!詳しく解説

東洋経済オンライン / 2024年8月31日 11時0分

宇宙には多種多様な銀河があります。銀河に含まれる恒星の数、銀河の形や活動性には、いろいろな違いがありますが、どの銀河にも共通したことがあります。

それは、銀河全体には、目に見えない正体不明の物質がまとわりついているということ。この物質が「ダークマター(暗黒物質)」と呼ばれるものです。なんだか、悪役の名前みたいな正体不明のモノがまとわりついているだなんて、不気味ですよね……。

ほとんどの銀河は、巨大なダークマターのかたまりに包まれています。

じつは、天の川銀河もほかの銀河も、ダークマターに包まれ、そのダークマターの重力のおかげで、星々がバラバラにならずに形を保っていられるのです。

それだけでなく、ダークマターは星や銀河の誕生にも関わっています。

ダークマターは、まだ星がないころ、宇宙のあちこちに漂っていました。ダークマターは時間をかけて少しずつ集まっていき、宇宙誕生から約1億〜2億年後、ダークマターのかたまりができます。

そのかたまりの重力にガスが引き寄せられ、宇宙で最初の恒星「ファーストスター(初代星)」が誕生したのです。こうした星が次々と集まって、銀河ができました。

ダークマターのかたまりはさらに成長して巨大な密集地となり、そこを土台にして、銀河団、超銀河団、宇宙の大規模構造がつくられていきました。

星や銀河に限らず、宇宙に形あるものをつくったのは、ダークマターだったのです。

ダークマターには「星や銀河の生みの親」という重要な役割があるにもかかわらず、その正体はまだ突き止められていません。ただ、3つの特徴があることがわかっています。

ダークマターの3つの特徴
1「見えない」
2「触れない(すり抜ける)」
3「重力(質量)はある」

ダークマターは光(電磁波)を出さないので、「見えない」。それだけでなく「触れない(すり抜ける)」。しかし「重力(質量)はある」ため、まわりの物体の動きに影響を与える。

まるで透明人間みたいです。そんなつかみどころのないモノの重力にがっしりとつかまれてきたおかげで、今の宇宙があるなんて、不思議ですよね。

ダークマターの候補として「未発見の素粒子」がいくつか挙げられていて、なんとかしてそれをつかまえようと世界中で研究が進められています。

ある日突然、「ダークマターをつかまえた! 正体が判明した!」というニュースが飛び込んでくるかもしれません。

ダークマターの正体を解き明かした人には、ノーベル賞が贈られるのは確実でしょう。

「ダークエネルギー」が宇宙を破壊する!?

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