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のど自慢大会「新宿のサマソニ」異様な熱気の正体 47回目を迎えた"奇祭"で輝く会社員のプライド

東洋経済オンライン / 2024年8月31日 10時0分

のど自慢はあまりの熱狂ぶりにSNSで人気となり、音楽フェス「サマーソニック」をもじった「新宿のサマソニ」の異名も。写真はスターバックスコーヒージャパンのパフォーマンス(記者撮影)

「それでは参ります。三井ビル、のど自慢!」

【写真で見る】「新宿のサマソニ」の異名を持つ“会社対抗のど自慢大会”で披露されたパフォーマンスの数々

司会の声に観客が拳を突き上げる。「サイコー!」。8月23日17時30分過ぎ、心地よい風が吹き抜けるビルの谷間で、今年も夏の宴が始まった。

新宿三井ビルディングで行われる会社対抗のど自慢大会は、今年で47回目。ビル竣工の翌年から続く夏の風物詩だ。あまりのクオリティの高さと熱狂度が注目され、近年ではSNSでも広く話題になっている。今回は過去最大となる58社106組が参加し、20組がこの日の決勝に進んだ。

【写真】「新宿のサマソニ」の異名を持つ“会社対抗のど自慢大会”で披露された全力パフォーマンスの数々

パフォーマンスにも注目

大会の魅力は、何といっても会社員たちの全力パフォーマンスだ。

トップバッターから実にレベルが高い。東京ソフトウェアはケツメイシの「闘え!サラリーマン」で出場。

本家のミュージックビデオと同様に、満員電車や飲み会などの寸劇を大道具を駆使して熱演。会場のボルテージを一気に上げ、サラリーマンの悲喜こもごもを1曲を通じて演じきった。

アラジンの「ホール・ニュー・ワールド」をしっとりと聴かせたのはJTB。ゆったりとした雰囲気の中、全身を青色で塗りたくった魔神・ジーニーがステージを駆け回ると、会場は笑いに包まれた。歌唱力だけでなく、ダンスなどを含めたパフォーマンスも注目ポイントだ。審査は歌唱力9、パフォーマンス1の割合で採点される。

スターバックスコーヒージャパンはYOASOBIの「アイドル」を熱唱。激しく動くメロディーやラップ、複雑な転調も歌いこなし、スタバのお洒落なイメージそのまま、会社員のアイドルの風格を見せつける。

一方、三井ホームはモーニング娘。「恋愛レボリューション21」で勝負。息の合ったダンスで黄金期のモー娘を再現し、観客は「超超超 いい感じ!」「ウォウウォ!ウォウウォ!」と声を合わせる。会場が一体となる盛り上がりだった。

出場者を間近でサポートする会社の応援団の存在も大きい。ステージ下で待機し、曲に合わせて合いの手を入れ、拍手をし、うちわを振り回す。

もっとも重要な役目は紙吹雪だ。ステージ下にはシュレッダーで裁断された使用済み「紙吹雪」が大量に用意されている。応援団は曲に合わせてステージに巻き上げていく。応援団の盛り上げ方も、パフォーマンスや会場のテンションに直結している印象だ。

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