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のど自慢大会「新宿のサマソニ」異様な熱気の正体 47回目を迎えた"奇祭"で輝く会社員のプライド

東洋経済オンライン / 2024年8月31日 10時0分

華原朋美と小室哲哉(TK)のコンビ(コネクティ社)による「I'm proud」では、伸びのある歌声を聴かせる一方、応援団はなぜかTKだけに紙吹雪を投げつけ、曲が進むにつれてTKが埋もれていく。そんな様子に会場も大爆笑だった。

出場者が漏らした「本音」

会社対抗戦の形式だが、会場は終始、出場者を応援する雰囲気に包まれていた。観客はどの出場者にもエールを送り、一緒に盛り上がる。審査員の菅原剣太氏(エイベックス・ミュージック・クリエイティブ)や、ゲストのchayさん(シンガーソングライター)も拍手をし、うちわを振り、歌っているほどだった。

出場者の背景はさまざまだ。聖飢魔II「地獄の皇太子」で人間離れしたシャウトを披露したデーモン閣下(テクニケーション社)は、「カラオケもいかないし、普段は全然歌わないんです。今年ビルに入居したばかりで、会社に任命されて出ました。世を忍ぶ仮の姿は人事・広報です。同僚もしっかり応援してくれて、社会人の本気っていいですね」と笑顔だった。

大黒摩季「チョット」で迫力あるボーカルを響かせた女性(ベル・データ社)は、「趣味でバンドをやっていて歌っています。チョットはカラオケではよく歌います。ダンスは経験者もいて、皆で1カ月ぐらい練習してきました」と語っていた。

インド料理「ターリー屋」は何と社長が出場。のど自慢に出場したいがために三井ビルに出店し、清水翔太「化粧」で2位の好成績を収めた。

年齢層も幅広く、若手から年配社員まで出場していた。令和の新社会人世代にも、大会の魅力はしっかりと刺さっているようだ。

優勝をもぎとったのは、スノーボードウェアに身を包んだ入社2年目の女性(ウィルオブ・コンストラクション社)。冬の女王・広瀬香美の「ロマンスの神様」で会場を魅了した。キレキレのハイトーンながら正確な音程を刻むボーカルで、盛り上げ方もプロ顔負け。サビでは会場全体が「Boy Meets Girl!」の大合唱。すさまじいパフォーマンスだった。

優勝が発表されると、女性は感激のあまりひざから崩れ落ちた。「去年は新卒1年目であやや(松浦亜弥)で出場したけど悔しい思いをして・・・。死ぬほどうれしいです。会社のみんな大好き!ありがとう!!」と喜びを爆発させた。ゲストのchayさんも「本当に素人さんなのかなと耳を疑うようなパフォーマンスでした、もう満点!」と賛辞を送っていた。

決勝に進出すれば社内のヒーロー

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