1. トップ
  2. 新着ニュース
  3. ライフ

日産と美瑛町が連携協定へ「50年前の縁」がいま 「ケンとメリーの木」のある町の100年後を描く

東洋経済オンライン / 2024年9月21日 10時0分

一方の日産は、EVに関するノウハウやネットワークを活かし、脱炭素、災害対策、観光などの地域課題解決を通して社会変革を進めていく日本電動化アクション「ブルー・スイッチ」を推進。2024年6月現在で259件の連携をしている。

今回の協定締結の経緯について日産自動車の日本事業広報渉外部に話を聞くと、日産が町役場に出向いてブルー・スイッチの説明をしたり、イベント用のEV貸し出しをしたりしていたところ、逆に町長が日産の本社を訪問するという関係になり、協定締結に至ったという。

これまでのブルー・スイッチは、災害対策や脱炭素をテーマとしたものが多く、環境保全を目的としたものは他にないとのことだ。

続いて6月24日には、具体的な取り組み内容を発表。美しい道、豊かな森プロジェクトの内容を具体化するとともに、「美瑛×NISSAN ブルー・スイッチの森」の誕生を記念したシンボルツリーの植樹が、町内の小学生などとともに行われた。

100年先へ美しく豊かな森の循環を

美しい道プロジェクトは、道の駅びえい「白金ビルケ」を入り口として、国立公園を含む白金エリアを EV 推奨エリアとし、EV普及促進によるCO2排出削減、EVを活用したサステナブルツーリズムの促進を行っていく活動だ。

一方の豊かな森プロジェクトでは、CO2を吸収する森林の適正な管理をしつつ美しい自然環境を後世に残すため、ブルー・スイッチの森を活動の場とし、EVオーナーや町民とともに、100年先へ美しく豊かな森の循環をつくるとしている。

シンボルツリーには、ケンとメリーの木に代わる美瑛町との連携の象徴という意味も込めたそうで、周辺には誤伐防止のリボンをつけた新たな苗木も植えてある。今後も年に1回イベントを行い、植樹をしながら森を育てていくという。

ちなみに植樹や森林保全には、「日産ゼロ・エミッションファンド」を活用している。ファンドの趣旨に同意したオーナー所有のEVが、走行時に排出しなかったCO2を集約し、国のJ-クレジット制度を活用して資金化。脱炭素に関連した活動を通して、社会とオーナーに還元する仕組みだ。

北海道は移動距離が長いうえに、冬は雪と氷に覆われる。EVは不向きだと思う人がいるかもしれないが、リーフに乗るオーナーはおり、V2H(Vehicle to Home)を導入している家もあるとのこと。

6年前の北海道胆振東部地震で北海道全体がブラックアウトしたときには、V2Hのある家だけ灯りがともっていたというエピソードがあるそうだ。

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング

複数ページをまたぐ記事です

記事の最終ページでミッション達成してください