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226kmを走破「世界一超人の91歳」その驚く肉体 20年間食べ続けてきた「食事メニュー」を公開

東洋経済オンライン / 2024年9月23日 10時0分

稲田さんは「そんなの、ないよ」と即答する。

「練習がハード過ぎて、走り終わったあとは『やっとこれで寝られる』としか思わない。でも、僕にはこれしかやることがないからね」

91歳の超人的な肉体を作る「驚きのメニュー」

トライアスロンを始めて3カ月後、最愛の妻を看取った。稲田さんが70歳のときだ。それから、より深くトライアスロンに没入していく。理由は2つ。

「結局それしかやることがないということと、トライアスロン自体が楽しいことだったから」

当時は70代でトライアスロンの大会に出場する人は誰もいなかったという。だから大会側が稲田さんのために「高齢者賞」や「特別賞」などを設け、トロフィーも授与された。年下の選手たちに讃えられ、大会で再会する仲間も増えていった。

稲田さんは、妻が亡くなって以降、ずっと一人暮らしをしている。孤独とも違うが、趣味の合う妻と山登りや旅行を楽しむ時間がなくなり、今は目の前のことに打ち込むことで日々を充実させている。

もちろん、持ち前の探究心が「自分がどこまでいけるのか」を突き詰めるに至ったということもあるだろう。それが顕著に出ているのが、毎日自分で作っている食事だ。

トライアスリートはレースで使う体力に見合っただけの栄養を取らないといけないーー。これが稲田さんの確固たる食事のポリシーとなっている。

70歳でトライアスロンデビューをしたときに、周囲の人たちに栄養効果がある食べ方や体にいい食材を教えてもらったり、トップアスリートの食生活を指導する管理栄養士に相談したりしながら、いろいろと研究して自分なりの献立を確立した。

以来、現在まで20年以上、ほぼ同じものを毎日食べている。基本は抗酸化作用のある緑黄色野菜をたくさん摂ること。

朝は鍋を2つ使って、2種類のスープを作る。1つは栄養価が高い旬のものを中心に11種類以上の野菜だけを使ったもの。もう1つは野菜の種類を半分にして、豚肉や鶏肉、にんにく、貝類、山芋やジャガイモなどのイモ類にエリンギやしいたけなどを入れたもの。

それぞれ鶏ガラスープやチキンコンソメなどで味付けを変えて、黒酢やトマトジュース、代謝アップや血行促進などの効用や効果があるというスパイスを加える。さらに食べるときに“味変”ですりごまをふりかけることも。

最近凝っているのは、医師に勧められた鯖缶だという。缶汁ごと鍋に入れて出汁がわりに使っている。

「無理はしていない」

朝食は、この“食べる”スープに加えて、蜂蜜とブルーベリージャムをたっぷり塗ったライ麦パン、豆乳も並ぶ。アイアンマンレースに出場したツール・ド・フランスのサイクリストがレース前に大量に蜂蜜を摂取すると知り、バターをやめて蜂蜜にした。

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