60代半ば、都心から郊外へ「美学ある」団地暮らし 人生のアップダウンを経てたどり着いた「部屋」
東洋経済オンライン / 2024年9月23日 12時0分
「そうかもしれません。でもチャンスは探せばどんな時代にもあると思っていますし、後輩やアドバイスする人たちにもそう伝えています。
私自身も70歳になったら、また別のことにチャレンジしたいんです。手先を使う仕事をしたいので、1年間織物の学校に通うつもりです」
重松さんの話し方はテンポが速く明晰(めいせき)だ。「新しい挑戦をしていると、未来への不安なんて感じる暇がない」とのこと。明確な目標を持ち、年齢を重ねても進むべき道を確実に歩んでいることが、その語り口にも滲み出ている。
自分らしさが映える、白い部屋
68歳になっても仕事に旅にとアクティブに活動する重松さん。自宅で寛ぐときにどのような過ごし方をしているのだろう。
「料理を作ったり裁縫をしたりしているときが、一番楽しいですね。手仕事をするのが好きなんです。
昔から定期的に人を招く『ご飯会』をしていて、料理をふるまうのが楽しみ。裁縫に関しては特に機織りに凝ってます。仕事でもテキスタイルのバイイングなどをしているので、さらにその分野の技術や知見を深めたいと思っています。
この家はリビングに広さがあるのが私向き。食事にゲストを数人呼んでも余裕があります。ひとりのときはこの場所で布を裁断したり、ミシンを使ったりも。広い部屋がひとつあることで、暮らしに幅を持たせることができます」
重松さんと話していると、非常に社交的な人だという印象を受ける。今後ひとりではなく、誰かと暮らしたいという気持ちにはならないのだろうか。
「暮らすのはひとりがいいですね。結婚も、もうしたくない。ひとり暮らしなら家にいる間は全部自分の時間で、自分の空間でしょう? 誰かの食事を用意するために作業を中断する必要もないし、自分のテイストと違うアイテムが生活に混入してくることもない。そんな暮らしに満足しているんです」
部屋の壁や床、建具などは白で統一され、目隠しにもなるカーテンも白。アートギャラリーの白い内装をホワイトキューブというが、それに近い雰囲気だ。
そのなかに旅で買い求めた器や、アートピース、自作のファブリックなどが映える。ファッションやデザインに精通している重松さんの美意識が行き届いた住まいは、ひとりで暮らしているからこそ実現できる贅沢な空間でもある。
小さくとも、誰もが自立できる社会に
最後に現在の重松さんの暮らし方の礎になった書籍を教えてもらった。
「私自身がひとりでどうやって暮らしていこうかと考えたときに、影響を受けたのが『ひとりで暮らす、ひとりを支える』*という本です。
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