シャープ、家電技術を活用し理想のEVを開発へ 目指すは"生活空間"として機能するクルマの投入
東洋経済オンライン / 2024年9月23日 13時0分
家電メーカーとして知られるシャープが突如、電気自動車(EV)市場への参入を表明した。2024年9月17日から18日にかけて開催された自社イベント「SHARP Tech-Day'24 "Innovation Showcase"」で、同社は新しいEVコンセプトモデル「LDK+」(エルディーケープラス)を公開。シャープの専務執行役員CTO兼ネクストイノベーショングループ長の種谷元隆氏は、「数年以内に市場投入を目指す」と意欲を示した。
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出発点は「リビングルームの拡張空間」
シャープが提案する「LDK+」は、従来のEVの概念を覆す斬新なコンセプトだ。この名称は「リビング・ダイニング・キッチン」の略語LDKに、もう1つの空間を加えるという意味が込められている。
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自動車の利用実態を見ると、自家用車の平均稼働率はわずか5%で、95%の時間は停車している状態にある。
この事実を踏まえ、種谷氏は次のように説明する。「EVは充電中や駐車中など、止まっている時間が長い。その時間を有効活用できないかと考えた」。この発想が、車内を「リビングルームの拡張空間」として捉えるLDK+コンセプトの出発点となった。
LDK+には、シャープの得意とする技術を随所に活用している。後部座席は後ろ向きに回転する可変式インテリアを採用。後部座席の奥に65V型の大型ディスプレイを搭載し、車内空間は瞬時にダイニングルームのような多目的スペースへと変貌を遂げる。
可動式のデスクも搭載しており、仕事や勉強に集中する空間や、オンラインミーティング用のスペースとしても使える。後部座席の窓には液晶シャッターを搭載し、窓を即座に曇りガラスのように変化させてプライバシーを確保する。娯楽と仕事、両方のニーズに応える柔軟性を備えた多目的な車内空間だ。
シャープ独自のAI技術「CE-LLM」(Communication Edge-Large Language Model)やAIoT技術は、ユーザー体験を一段と向上させる。エアコンなど、家庭内の家電製品と連携して、ユーザーの好みや使用パターンを学習。空調や照明を最適な状態に自動調整する。車両と家庭の境界を曖昧にし、一体となった空間として扱う新たな生活様式を提案している。
足回りは鴻海のプラットフォームを活用
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