有料会員100万人「radiko」のビジネス的伸びしろ 広告ビジネスと新規ビジネスの尖兵として
東洋経済オンライン / 2024年9月23日 10時30分
ネット経由でラジオを聞けるラジコ(radiko)の新サービス「タイムフリー30」が始まる。30日以内であれば聴取制限なく、何度でも聴き放題となるサービスだ(ただし一部聴取できない番組あり)。
さらに従来の「エリアフリー」と組み合わせると、全国のラジオ局の番組に適用されるという。特に「推し番組」をいつでも何度でも聴きたいという若年層=「Z世代」の需要に応えるサービスではないか。
そもそもラジコは予想以上に確実にパイを広げている。
この4月にラジコが発表した資料によると、現在の有料サービス(上記エリアフリー)のユーザーは100万人とのこと。ラジオという媒体特性から考えると、決して小規模とはいえないだろう。
また総務省による「令和5年度情報通信メディアの利用時間と情報行動に関する調査」(2024年6月)によれば、ラジコ自体の利用率は全年代で13.8%にまで達している。おおよそ7人に1人の割合である。
そこに満を持しての「タイムフリー30」の導入だ。今、ラジコはさらなるステップアップの時期を迎えている。
というわけで今回は、新サービスで脚光を浴びるであろうラジコを軸に、これからのラジオ業界の活性化可能性を探ってみたい。
ラジオ広告費は段階的に拡大している
電通『2023年 日本の広告費』によれば、昨年のラジオ広告費総計は1139億円。2018年が「1278億円」だったので、約11%縮小した格好となる。
ただし、ここ数年のラジオ広告費を見ると、コロナ禍2020年の1066億円から、2023年の1139億円へと段階的に成長しているのだ。
また「ラジオ愛」の盛り上がりを目にすることも多くなった。その代表的なものは、今年2月18日に行われた「オードリーのオールナイトニッポンin東京ドーム」である。1つのラジオ番組が、何と東京ドームでのイベントを大成功させたのである。
見えてくるのは、厳しい局面に立たされているにもかかわらず、いや、厳しい局面だからこそ、ラジオというオールドメディアを偏愛するリスナーが拡大しているさまである。
そして今、そんな老若男女のラジオ偏愛リスナーの広がりに貢献しているのもまた、ラジコなのだ。
私は広告代理店出身で、かつ現在ラジオDJ(BAYFM『9の音粋』月曜日)をしているという、ちょっと変わったプロフィールの57歳である。子供の頃からのラジオ好きで、ラジオ業界が反転攻勢してくれないかと、ずっと願っている。
この記事に関連するニュース
-
英語を、もっと楽しく。「ゆりやんレトリィバァのオールナイトニッポンPODCAST supported by TOEIC (R)」配信スタート!
PR TIMES / 2024年9月24日 17時45分
-
ラジオマーケティングのDXを目指して、フラッグとTOKYO FMが資本業務提携し新会社を設立
PR TIMES / 2024年9月18日 10時15分
-
ラジオマーケティングのDXを目指して、TOKYO FMとフラッグが資本業務提携し新会社を設立
PR TIMES / 2024年9月18日 10時15分
-
radikoが、過去30日以内のラジオ番組を時間制限なしで楽しめる新サービス「タイムフリー30」をこの秋スタート! さらにエリア外の番組も過去30日間聴けるおトクな「ダブルプラン」も登場。
PR TIMES / 2024年9月12日 16時15分
-
FM-NIIGATAラジオ新番組「MBのトレンドレポート」第9回目のスペシャルゲストは「青汁王子」こと三崎優太さん
PR TIMES / 2024年9月3日 11時45分
ランキング
-
1豊田章男会長の「信任率急落」の衝撃…トヨタ業績絶好調でも株主の3割がノーを突きつけた本当の理由
プレジデントオンライン / 2024年9月27日 10時15分
-
2ソフトバンク、「医療AIに猛進」の知られざる内幕 孫社長が事業立ち上げを託したキーマンに直撃
東洋経済オンライン / 2024年9月27日 8時0分
-
3インテル「独り負け」招いたCEO肝煎り事業の混沌 時価総額はAMDの半分以下、直近業績は赤字転落
東洋経済オンライン / 2024年9月27日 8時0分
-
4独身女性は最低でも563万円は稼ぐべき…「幸せなおひとりさま」と「行き遅れた中年女性」の分岐点
プレジデントオンライン / 2024年9月27日 9時15分
-
5年金「月14万円」…手取り30万円労働者の「残酷すぎる老後」
THE GOLD ONLINE(ゴールドオンライン) / 2024年9月24日 18時30分
複数ページをまたぐ記事です
記事の最終ページでミッション達成してください