「もう時代後れ」日本の株式会社が見失ったもの 優秀な社員たちの解放が必要な真っ当な理由
東洋経済オンライン / 2024年9月26日 14時0分
『見てはいけない! ヤバい会社烈伝』(金田信一郎 著、東洋経済新報社)の冒頭で、著者は「会社は必要なのか」という大胆な疑問を投げかけている。
「そもそも会社は必要なのか」から考える
人口減少が続く中で、IT・ロボット・AIが単純作業をこなす世の中になってきている。若い人を中心に、個人の能力を存分に発揮してもらわなければならない。
ロボットができる作業を、社員たちに命令するような職場は、早晩、行き詰まる。
(「序章 会社消滅」より)
著者は、35年間にわたって企業の変遷を追い続けてきた記者だ。
『日本経済新聞』や『日経ビジネス』『東洋経済』『ニューズウィーク』などの雑誌に寄稿してきたという実績を持っている。
うち3年半はニューヨーク特派員として米国企業の内側も見てきたそうで、その際に実感したのは、「未来的な会社は総じて柔軟でオープンな組織になっているということ」だったという。
ところが、それらにくらべ、日本の多くの会社は、明らかに時代に逆行しているというのだ。
認めたくはないものの、認めざるをえないという方もいらっしゃるのではないだろうか。
著者が本書で指摘しているように、会社とは本来、「人と人が一緒に働く場」である。
つまりはひとりで仕事をするよりも、誰かと一緒にやったほうが成果が高まるということこそが、会社に求められるべき姿なのである。
ところが、実際はどうだろうか。
だが、残念ながら、日本の多くの会社は、そのシンプルな原則が成り立っていない。大企業の多くが、優秀な人材をかき集めながら、その潜在能力を埋もれさせている。
だから、私はそのような会社に、社員の解放を迫りたい。
現場の社員たちが互いに刺激し合い、熱意を持って日々の仕事にのめり込める、そんな企業社会の到来を少しでも早く実現したいと思っている。
(「序章 会社消滅」より)
これを読んで、「著者は熱い人なんだな」と感じられる方は、もしかしたら、時代と逆行した現代の日本企業のあり方に毒されてしまっているのかもしれない。
トップに行くほど「ヤバイ」
なぜなら著者は、しごく真っ当な主張をしているにすぎないからだ。
個人(特に若い人)が、自分の特徴や能力を存分に発揮していく。組織はそのサポート役として支える。その成果が、顧客や周囲の人々に喜びと感動を与える。
つまり、会社とは、個を光り輝かせる「舞台」であるべきなのだ。
(「序章 会社消滅」より)
しかし現状において、その舞台はお粗末なものになっているケースが少なくない。そこで本書においてはそれらを「ヤバい会社」と定義し、そのヤバさを明らかにしている。
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