「共感ばかりしていると頭が悪くなる」の納得理由 自己成長できない根本的な問題が隠されている
東洋経済オンライン / 2024年9月27日 14時30分
しかし、本音はコンサルを必要としない世の中であってほしいのです。なぜなら、私自身は事業会社を経てからコンサルタントになっており、特に最初にいた会社が「とにかく自分でなんとかする」というスタンスの会社だったので、コンサルになるまでは(なってからも)、コンサルビジネスには懐疑的だからです(笑)。
本当はすべての企業が自ら課題を見つけ、自ら解決策を見出せることができれば、それに越したことはない、と考えています。
そして、この「誰かに頼る」は、企業の問題解決だけに限ったことではありません。
世の中には、個人の悩みや自己啓発、キャリア相談、資産形成、ビジネス戦略など、さまざまな分野でコンサルタントが存在します。悩みの種類だけコンサルもいて、そういったビジネスが成り立っているという事実を踏まえると、それだけ多くの方々が、誰かに悩みを解決してほしいと思っているとも言い換えられます。
そういった種々のコンサルに頼るなとは言いませんが、コンサルに頼るとしても、「まずは自分の頭で考えること」を放棄してはいけないと思うのです。
例えば、「コンサルを雇ったから安心」と考えるのは、「医者にかかったから安心」と同義です。それでは人生の舵を他人に渡すことになりますから。成長著しいクライアントほど、コンサルの提案を鵜呑みにしないものです。
何にでも言えることですが、決断し実行するのは「自分自身」だということです。弊社の仕事では「私たちはこう考えています。あなたならどう考えますか?」と聞いてくださるクライアントもいますが、この順序があるべき姿ではないでしょうか。
まずは自分たちで考えてみる。そしてそのうえで誰かの意見を聞いて、適切な情報をアップデートし、また考える。
そしてその情報の定義は、いわずもがな、知識になる情報ではなく、知恵となった洞察のある情報です。それが仕事や学びの場での「情報の捨て方」ではないでしょうか。
逆に、考えもせずに丸投げする企業は、どんなに成果を出してきたコンサルを雇ったとしても必ず失敗に終わります。なので、個人が他者の意見を求める際にも、「まず自分で考える」、つまり「コンサルを捨てる」が鉄則だと考えています。
「まず自分で考える」練習を
課題解決の際の思考法として重要なことは、次の2つです。
まず、「WHY(なぜ)フェーズ」と「HOW(どうやって)フェーズ」を分けて考えること。ある問題の真因を特定するのが「WHYフェーズ」、解決策を考えるのが「HOWフェーズ」と捉えてください。
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