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女優「奈緒」が語る、婚活アプリのリアルな一面 辻村深月のベストセラー「傲慢と善良」が映画化

東洋経済オンライン / 2024年9月27日 15時0分

辻村深月のベストセラー小説が原作の映画『傲慢と善良』の真実を演じて、自分を少し許せるようになったと感じたという奈緒さん(撮影:長田慶)

辻村深月のベストセラー小説が原作の映画『傲慢と善良』の真実を演じて、自分を少し許せるようになったと感じたという奈緒さん(撮影:長田慶)

奈緒のキャリアは、高校時代に通学路でスカウトされたことから始まり、モデルやリポーターとしての道を歩み始めた。しかし、彼女の運命を決定的に変えたのは、その約1年後に偶然参加した演技のワークショップだった。お芝居の世界に強く惹かれた奈緒は、俳優として生きることを心に決めた。

【写真】映画『傲慢と善良』の真実を演じてから自分を少し許せるようになったという奈緒

内に秘めた底知れぬ強さ

20歳で福岡から上京した彼女は、NHK連続テレビ小説『半分、青い。』(2018年)でヒロインの親友役に抜擢され、一躍注目を集めた。今や、奈緒は日本の映画・ドラマ界に欠かせない存在となり、2024年には4本の映画(そのうち2本で主演)、3本のドラマで主演を務めるまでに成長した。その卓越した演技力とともに、内に秘めた底知れぬ強さが、業界を牽引する俳優として確固たる地位を築いている。

そんな奈緒に、表現者としての成長を支えるインプットや習慣について尋ねると、彼女は少し考えた後に静かに語り始めた。

「そうですね、知らない人と話すことがとても大事だと思っています。台本に描かれた誰かを、その瞬間だけ生きるのが私たちの仕事なので、いろんな人と積極的に話すように心がけています。ジャンルの違う方や、異なる国や価値観を持つ方との交流も、大切にしていますね」

その言葉を裏付けるかのように、取材の合間にも奈緒は、初対面のカメラマンと会話を交わし、今年新たに手に入れたライカのカメラの話題で盛り上がっていた。その飾らない笑顔は、周囲のスタッフの心を自然とほぐし、彼女の温かな人柄が場を包み込んでいく。

外の世界に踏み出す勇気

奈緒は、自分のコミュニティーを深く理解しているからこそ、新たな価値観を得るためには、その枠を超えて外の世界に踏み出す必要があると感じている。

「新しい視点が欲しいときは、今の環境を意識的に離れて、まるで旅に出るように、さまざまな人との対話を大切にしています。新たな発見は、いつも自分の慣れた場所から一歩踏み出した先にあるような気がしていて」

また、そういった新しい出会いの中で、どのように自分を守っているのかも気になるところだ。

「私はまず警戒心を一度取り払ってから臨むことが多い。もちろん、自分を守ることは大切です。たとえば、どこかに行くときには信頼できる人に一緒に来てもらうこともあります。ただ、会話をする際には最初から鎧を着けないほうが、より深い対話ができると思っているので、できるだけ警戒心を外して、本音で話すようにしています」

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