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女優「奈緒」が語る、婚活アプリのリアルな一面 辻村深月のベストセラー「傲慢と善良」が映画化

東洋経済オンライン / 2024年9月27日 15時0分

この作品を演じ終えた後、奈緒は自分を少し許せるようになったと感じたという。

「自分を許せるようになったことに気づき、もっと早くこの原作に出会いたかったと思いました。これからは自分の中の傲慢な部分を『これは私の傲慢さだ』と受け入れて、そこから行動を変えていくことができる気がしています。自分の思考や行動についても、手放したり蓋をしたりするのではなく、自分を受け入れることで、新たな希望を感じられる気がします」

奈緒が語る婚活アプリのリアルな一面

奈緒は、今回の役作りで特別な準備をする必要はなかったという。それは、マッチングアプリや婚活が彼女の身近な環境では、当たり前のものになっているからだ。

「私くらいの年齢だとマッチングアプリや婚活が周りでは普通に話題に上がるくらい身近なものでしたので、本当に今の時代の話だなと感じました」

さらに、奈緒の親友が婚活アプリで出会った相手と結婚したことも、この作品をリアルに感じさせる要因となった。

「実際に親友が婚活アプリで出会った方と結婚したので、とても身近な話に感じていました。真実と架は婚活アプリで何人ぐらいの人と会ったのか、その数が多いのか少ないのかという感覚は、実際にやってみないとわからないですよね。その点について、監督も含めてみんなで話し合いましたが、改めて人によって感覚はさまざまだと思います」

このように、奈緒は作品を通じて、現代社会における自由な選択がもたらす葛藤やプレッシャーについてもメッセージを伝えたいと考えている。

「これから自分で選択することがどんどん増えていくと思いますが、自由に選べることが逆に自分を窮屈にしてしまうこともあります。選択の自由にストレスを感じることもありますし、時には真実のように誰かに決めてもらうほうが楽だと感じることもあります。でも、自分の中にある少し傲慢な部分や善良な部分に共感する方には、ぜひ劇場に足を運んでいただけたら嬉しいです」

「清純派」イメージを逆手に取る

奈緒は、俳優としてキャリアを築く中で、常に自己プロデュースを怠らず、次の仕事に繋げるための努力を惜しまない。その働き方について、彼女はこう語る。

「自分自身が一つの会社にならなければいけないと強く感じています。常に『何ができますか?』と見られていると思うんです。だから、次も一緒に仕事をしたいと思ってもらえるように、またはまだ仕事を一緒にしたことがない方に少しでも一緒に仕事をしてみたいと思ってもらえるように、自分の中でいろんなルールを築いていかないといけないと常日頃感じています」

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