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大阪梅田「ロフト閉店」に見る雑貨店の栄枯盛衰 「宝探しの高揚感」を維持するには工夫が要る

東洋経済オンライン / 2024年9月27日 20時0分

これは、ハンズだけでなく、ロフトにも言えることだろう。「わざわざロフトで買う」理由を、作っていかなければ、雑貨屋という業態は厳しいのではないか。ハンズの買収は、ロフトにも示唆を与えてくれることが多い。

梅田ロフトの転換は、雑貨屋のモード転換を表している

ちなみに、新しい梅田ロフトは店舗面積を減らし、商品種類を絞るという。いわゆる既存の梅田ロフトからの大幅な転換がなされるのだ。ただ、ここまで話してきたことを踏まえると、これは良い方向転換だと思われる。

もちろん、売れ筋商品だけを並べたような店舗だと、「宝探し感」が減るので、短期的には利益率が改善しても、中長期的に見れば売り場としての魅力を失ってしまい、業績の低迷も起こり得る。

とはいえ、「いろんなものが、なんでもある」が消費者にとって魅力にならなくなってきた現在、「深く狭く、あくまで深く」消費者に商品を刺していくのは、方向性としてはアリな気がするのだ。

繰り返しになるが、ネット通販が普及し、趣味嗜好も多様化した現在、ただものを並べるだけでは、「買い物の楽しさ」や「宝探し感」を維持することはできない。

もっと消費者個々人の趣味嗜好を深く刺していき、「こんなものもあったんだ!」とワクワクした発見を生み出す店舗を作っていくことでしか、道はないだろう。

その意味で、梅田ロフトの転換は、こうした「雑貨屋」のモード転換を顕著に表しているといえるのだ。

谷頭 和希:チェーンストア研究家・ライター

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