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ストロング系「1日10缶男」断酒後に体に起きた異変 アルコールから離れても、一件落着とはならずに…

東洋経済オンライン / 2024年9月29日 13時5分

しかし、社会人になると、あまりの忙しさに、古本・レコード・CD収集、レンタルDVD鑑賞ができなくなってしまった。こうなってしまうと、もう趣味は酒と飯しかない。しかも、学生時代よりも多少は実入りが良くなったので、一晩に食べる量も徐々に増えていった。

ストレスの吐け口が食事と飲酒しかなくなった時点で、今後の人生の道筋は考え直したほうがいいと思う。しかし、筆者は「忙しい」という焦燥感に駆られることで、アドレナリンが出ていたのか、仕事量がどんどん増えて土日も休みがなくなっても、「楽しい」と思えたのが運の尽き。「今を全力で生きる」を必死で実行したのである。そう威張っているが、その結果、社会人になって1年も経たないうちに、体重は30キロ増えた。

一体、どうすればそんなに太るのかというと、朝はギリギリまで寝て、朝食を取らずに家を出て、会社に着くと昼食を取る暇もなく、晩まで一生懸命働く、そして終電で家に帰ってようやく一段落ついたら、夕食の時間である。日付が変わってから初めて食事を取るのだから、これで太らないわけがない。

最寄りのコンビニを2軒回り、ストロング系を5缶購入。これだけでまず1000円。それに追加で、コンビニか牛丼屋の500円の弁当、それにプラスしてホットスナックコーナーのフライドチキンや、ツナマヨのおにぎりかツナマヨのサンドウィッチ(晩ご飯用)を購入するため、毎日だいたい2200円くらいは食費に費やしていた。つまり、毎月の食費は6万6000円である。

「食費にいくらかけているんだよ!」という気持ちはわかるが、当時は一気にそれらを口に頬張りながら、喉に詰まった食べ物をストロング系で、胃に洗い流すことくらいしか楽しみがなかったのだ。

やがて、近所に松のやができたので、そうすると毎晩カツ丼かトンカツ定食のテイクアウトだ。そこに酒のつまみとして、しば漬け、横浜家系ラーメンのテーブルに置いてあるようなきゅうりの漬物、ニンニク醤油漬けなど、血糖値が上がりそうな漬物までも食べるようになったため、いよいよ1日の食費は3000円を超えるようになった。

当時はコロナ禍だったため、これといった飲み会がないにもかかわらず、ひとりで飲み食いして9万円なのだから、さすがに使いすぎた。給料の半分が酒と飯で消える。体重もクレジットカードの負債も増えていくのだが、見ないようにしていた。

しかし、同時に「これだけ飯を食っているのであれば、アルコール依存症ではなさそうだな」という、今考えると荒唐無稽な見立てをしていた。というのも、アルコール依存症になると連続飲酒状態が続き、食事よりも酒を優先して、痩せこけると思っていたからだ。

断酒後の食生活はこんなふうに変わった

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