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ストロング系「1日10缶男」断酒後に体に起きた異変 アルコールから離れても、一件落着とはならずに…

東洋経済オンライン / 2024年9月29日 13時5分

しかし、いくら酒をがぶ飲みしても、食べている量が量なので、痩せることはなく、年齢を重ねていくと、新陳代謝も低下して運動しても痩せにくくなる。

その結果、前編で書いた通り、酒の飲みすぎで肝臓値の値であるγ-GTPの値が「2410」という大台を叩き出した。町にいる「酒飲み」を自称するおじさんでも、彼らの数値は「400」程度らしいので、会話の次元が違う。

ちなみに、γ-GTPの値が「2410」と診断された際、実は血糖値の値である「HbA1c(ヘモグロビンエーワンシー)」も6.0%を超えていた。この数字が何を意味するかというと、「糖尿病予備軍」になってしまったということである。糖尿病と診断されるのは6.5%からなので、もう少しで丸々としたお腹にインスリン注射である(ここまで読んでいてわかると思うが、筆者は球体みたいな体をしている)。

そこで、まずは強制的に酒はやめさせられた。正直、自分でも「誰かに止めてもらわないと……」と思っていたので「助かった」と思った。自分ひとりの力で減酒や禁酒、断酒はできないのである。家族や友人たちのサポートが必要になる。

すると、1カ月でγ-GTPはすぐに200程度に戻った。同時にストロング系の人工甘味料を飲まなくなったからか、暴食はやめて、可能な限り1日3食取るようにしたところ、HbA1cも途端に5.5%に戻った。大体のことは酒をやめればなんとかなる。

また、「レグテクト」という飲酒欲求を抑える薬を処方されたおかげか、8年近く夜になるととどまることを知らなかった「早く泥酔して失神するように眠りたい」という願望もなくなった。

現在、忘年会や宅飲みをするときは…

ただ、それを処方されたのも半年程度なので、今は自分の思いで飲酒欲求は抑えている。周囲からは「えらい、えらい」と褒めてもらえるのだが、最近は飲みたいという気持ちも復活しつつある。

筆者が飲まなくなってから登場した、アサヒビールの「マルエフ」、サントリーの「翠ジンソーダ」、リニューアルした「-196ストロングゼロ」のCMを見ると心が揺らぐ。これが昔みたいに「ゴクゴク……ぷはぁ!」などと音声を入れられていたら耐えられなかっただろう。「アルコール健康障害対策基本法」の賜物だ。普通の人にしてみれば、「だから、なんだ?」と思われるかもしれないが、あの音がどれだけ、アルコール依存症患者にとって危険なのか身に染みてわかるようになった。

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