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「東大と吉本が組む」不思議な組み合わせの狙い 地方にどう貢献するか、笑いと頭脳で取り組む

東洋経済オンライン / 2024年11月23日 13時0分

初めて「体験活動プログラム」に参加した、東京大学文学部社会学修士課程1年生の大和果鈴さんは、謎解きクイズが好きなことと、イベントや広告関連の職種を志望していることから「自分にピッタリだと思って参加しました」と話した。

今回の課外授業からの学びを聞くと「芸人さんの力添えがあったからこそ、私たち東大生が考えた謎解きクイズがエンターテインメント色の強いたくさんの人に楽しんでもらえるイベントになったと思います。楽しさとはどう演出するのか、どういうふうに人に楽しんでもらえるのか、という部分でとても勉強になりました」と3カ月間の協業を笑顔で振り返り、また次も参加したいと語ってくれた。

学生にとって、貴重な社会経験の場になったことがうかがえる。そこには、ここでしか得られない学びと成長があったようだ。

「笑う東大、学ぶ吉本プロジェクト」で学術とエンターテインメントの積極的な協働を進める吉本興業。

今回のプログラムを含めたこれまでの3年間の取り組みについて、吉本興業ホールディングス代表取締役社長の岡本昭彦氏は、こう語る。

「こうしたプロジェクトを地域社会で実施するのが、いまどきの取り組みのあり方であり、持続可能な社会を一緒に目指すためのプログラムとして意義があるのではないでしょうか。今回のような地域イベントを東大生のみなさんと一緒に実施することで、芸人も会社も勉強させていただいています」

また、この日のイベントについては「子どもたちはガチンコでチャレンジしている。そういうほうが子どもたちにとってもいい経験になります。東大生と芸人と、頭脳で対決できることはなかなかない。今回の枠組みの謎解きクイズ企画をフォーマット化して、いろいろな地域で展開していくことへの可能性を感じています」と語った。

一方、会場内で1日中参加者に囲まれながら、一緒に謎解きクイズに挑戦していた青木マッチョは「謎解きの問題が、東大生のクオリティだったり、芸人らしい変化球があったり、出題したそれぞれの芸人だから出せる問題だったりして、それがうまく噛み合って成功したイベントだと思います」と振り返る。

「別府には旅行で来たことはあったのですが、温泉から食事、公園まですみずみまでしっかり楽しんで、みなさんとも触れ合えるイベントを通して、自分の地元より別府が好きになりました(笑)。僕にとっても最高のイベントでした。またすぐに戻ってきたいです」

別府市の魅力は、芸人と東大生だけでなく、市外からの参加者にもしっかり伝わっていたに違いない。

単発の成果をどうつなげていくか

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