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介護施設利用者の家族と「信頼関係」を築くコツ ちょっとした「言い換え」でグッと印象が変わる

東洋経済オンライン / 2024年11月29日 15時0分

介護をしている家族は、精神的にも孤独・孤立に陥りやすいので、見守られていることを実感してもらえるような声かけを大切にしましょう(写真:metamorworks/PIXTA)

こんにちは。「メンタルアップマネージャⓇ」の大野萌子です。

介護施設利用者の家族は、利用者のケアに不可欠なパートナーです。残念ながら、利用者と良好な関係にない方もいますが、そうでない場合には強固な信頼関係を築いておくと、ケアの質がグッと上がります。家族との信頼関係を構築するためには、どのような言葉を選び、声をかければよいのでしょうか。

拙著『利用者・家族・スタッフに信頼される 介護のステキ言い換え術』から、いくつかの例を、一部抜粋・再編集してお伝えします。

代案を提示して、寄り添う姿勢を示す

×な伝え方:こちらの施設ではやっていないので

○な伝え方:この方法ならできますが、いかがでしょうか?

利用者の家族から施設へさまざまな要望がありますが、すべての要望に応えることはできません。

できないことは「できません」と率直に伝える必要があります。

とはいえ、NOという結論だけを伝えると、一方的で冷たく、ときには威圧的ととらえられることもあります。

できないことをはっきりと伝えつつ、代案があれば、併せてお知らせするとよいでしょう。

たとえば、家族から「食事が父の口に合わないようなので、父だけメニューを変更したい」という要望があったものの、施設ではそうした対応ができないとします。

この場合、「申し訳ございません。個々のメニュー変更の対応はいたしかねますが、ご家族がお持ちいただいたものをお出しすることはできます」などと伝えると、単なる拒否ではなく、相手に寄り添った対応になります。

また、対応可能な範囲(頻度など)や注意事項(衛生管理など)も併せて伝えられると信頼感も増します。

さらに、要望を貴重なご意見として受け止める姿勢も大切です。

現在は対応できなくても、検討の余地があるものに対しては、「今後、導入できるように検討します」などの一言を添えると、相手は受け止めてもらえたと感じます。

ただし、可能性のないものは、期待を抱かせることは言わず、要望に応えられないことをお詫びしましょう。

日々の苦労をねぎらい、寄り添う

×な伝え方:〇〇さんのためにもっと頑張りましょう

○な伝え方:頑張られましたね。私にも協力させてください

これまで、日々介護に追われて頑張り続けてきた家族に対し、さらに「頑張れ」はNGです。

利用者の家族に対し、「もう少しこうしたらよいのに」「もっとできるはず」と思うこともあるでしょう。

しかし、介護職が見ている家族の姿は、一面に過ぎません。

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