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中央道の下に「緑看板のスペック高そうな道路」あれは何…? 将来は「アウトレットとコストコ」を直結!?

乗りものニュース / 2024年9月23日 12時12分

新山梨環状道路。中央道(奥)甲府南IC付近で下をくぐる(乗りものニュース編集部撮影)。

中央道を走っていると下に見える「緑看板の道路」。その沿道では、地域の将来を占う大型開発が進行していました。将来は太平洋と日本海、関東と中部のまさに“ジャンクション”になりそうです。

その名は「新山梨環状道路」 ちょっと変則的な構造の理由

 中央道を走っていると、甲府市内で下をくぐる道路の「緑の案内標識」を見かけるようになりました。緑の案内標識は高速道路と同じく「自動車専用道」を表すものです。

 この道路は「新山梨環状道路」。2022年に延伸し、中央道の下をくぐるようになりました。

 新山梨環状道路は現在、中部横断道の南アルプスICから東へ、中央道北側の落合西ICまで10.4kmが開通しています。中央道とは直に接続していませんが、甲府南ICから一般道経由で西下条ICと連絡しています。このルートを使えば、中央道-中部横断道の移動で双葉JCTを経由することなくショートカットができます。

 ただ、現在の新山梨環状道路の開通区間はちょっと変則的です。

 落合西ICから乗って中央道を過ぎるとすぐ、自動車専用区間がいったん終了。1.6kmの「平面区間」を挟み、再び高架の自動車専用区間が始まり、南アルプスICまで続きます。

 実はこの平面区間の真横にできる予定なのが、リニア中央新幹線の「山梨県駅」です。並行する中央道にも山梨県駅に隣接して甲府中央スマートICができる予定ですが、新山梨環状道路は平面区間で、より広い範囲のアクセスを可能にすることでしょう。

 そこから南アルプスICへ向かうと、左側にブツ切れで建設中の巨大なリニア中央新幹線の高架橋が見えてきます。

 さらに進んで自動車専用区間の高架が終わったところが、南アルプスIC。ここでは左側で「コストコホールセール南アルプス倉庫店」の建設が進んでいます。隣接する地域交流施設「フモット南アルプス」は今年6月に先行オープンしました。

 2025年4月オープン予定のコストコは、敷地面積約6万平方メートル、売り場面積は1万494平方メートルと、比較的大型の店舗になる見込みです。甲信地域唯一のコストコとして、新山梨環状道路と中部横断道を通じ、山梨のみならず長野・静岡からも人が押し寄せると思われます。

関東のアウトレットが直結に?

 そしてこの南アルプスのコストコは将来、関東からも人を呼び寄せることになるかもしれません。

 新山梨環状道路はさらに北へ延伸し、桜井JCTで埼玉県へ通じている国道140号のバイパス「西関東連絡道路」と接続する計画です。

 この桜井JCTまでの区間が開通して中部横断道と西関東連絡道路が直結すると、静岡の太平洋側から中部横断道-新山梨環状道路-西関東連絡道路を経由し、埼玉県北部の関越道 花園ICまで、首都圏をまるごと迂回するネットワークが形成される予定です。埼玉県側でも西関東連絡道路としての線形改良、バイパス建設が進行しています。

 関越道の花園IC近くには、これまた巨大な商業施設「ふかや花園プレミアム・アウトレット」があります。山梨のコストコと埼玉のアウトレット、約100km離れた2大商業施設が秩父山地を貫いて直結するという壮大な計画です。

 新山梨環状道路は、桜井JCT以北の「北部区間」を含めて事業が進行していますが、目下、具体的に建設まで進んでいるのは、落合西ICを含む「東部区間」7.1kmです。うち、落合西ICから国道140号に接続する東油川ICまでは工事がかなり侵攻しています。

 現在の終点である落合西ICは、笛吹川西岸のちょっと“奥まった場所”にあるため、川の両側からICを目指してくる交通で渋滞が発生しています。東部区間の全線開通は2030年度が目指されていますが、国道140号まででも先行して延伸すれば、新山梨環状道路へのアクセスが分かりやすくなり、交通も分散されるかもしれません。

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