ジブリ映画『風立ちぬ』の極秘情報と知られざる噂9連発! 本当は映画化するつもりのなかった作品?

トリビアニュース / 2018年7月30日 7時0分

ジブリ映画『風立ちぬ』の極秘情報と知られざる噂9連発! 本当は映画化するつもりのなかった作品?




『風立ちぬ』は2013年に公開された、宮崎駿監督が脚本も担当したジブリ映画。この作品を最後に宮崎監督は長編アニメ製作からの引退を表明や、主人公が実在の人物の堀越二郎であること、主題歌に荒井由実さんの楽曲を起用など、さまざまな話題を呼び、120億円を超える興行収入を叩き出した人気作品でした。

『風立ちぬ』の知られざる秘密と噂
現在、宮崎監督は引退を撤回し、再び次の作品の製作に取り組み始めていますが、現時点では宮崎監督による最後のジブリ作品となります。今回はそんな『風立ちぬ』にまつわる制作秘話や裏設定などを厳選してご紹介。ジブリファンのみならず多くの映画ファンを唸らせた名作の魅力を再確認してみてください。



1. 『風立ちぬ』を映画化するつもりはなかった

宮崎監督は『風立ちぬ』は大人向けの漫画であり、映画化するつもりはありませんでした。同作品は宮崎監督が映画『崖の上のポニョ』の制作後に連載を開始した漫画であり、趣味で描き始めたもので子供を意識して描いていなかったため、最初に映画化の話が持ち上がったときも「アニメ映画は子供が見るものだから」と断っているのです。

しかしスタッフから「子供はわからないものに出会うことが必要で、そのうちわかるようになるんです」と説得されたことがきっかけで、映画化を決断したのでした。

2. 菜穂子役は高畑監督の推薦

ヒロインの里見菜穂子を演じた瀧本美織さんを推薦したのは宮崎監督の盟友、故・高畑勲監督でした。瀧本さんは先に公開が決まっていた『かぐや姫の物語』のオーディションに参加して落選してしまったのですが、高畑監督は瀧本さんの演技力に惚れ込みました。

そしてその後『風立ちぬ』の声優を決める際、高畑監督は宮崎監督に「演技力が素晴らしい」と瀧本さんを推薦。宮崎監督は「パクさん(高畑監督)が言うなら」とオーディションを行い、宮崎監督も瀧本さんの演技力の高さに感銘を受け、菜穂子役に採用したのです。

3. 30年もの人生を描いたのはジブリ初

『風立ちぬ』は実在の人物をモデルとした初のジブリ長編作品ですが、30年もの長い歳月を描いたのも宮崎監督作品では初の試みでした。

宮崎監督作品は3~4日の出来事を描く作品が多く、それを鈴木プロデューサーに指摘されていた宮崎監督は制作当時「俺だって大河ドラマは作れるんだ!」「今回は3~4日じゃない! 30年だ!」と豪語していたそうです。

4. 戦闘機の音は人間の声で作った

『風立ちぬ』では飛行機のエンジン音やプロペラの音、蒸気機関車の蒸気や車のエンジン音、関東大震災の地鳴りの音などをすべて人の声で再現しています。宮崎監督は、子供の頃はみな自分で声を出しながら絵を描いていて、音楽や効果音、セリフも全部自分で再現していたのだから、いっそのこと映画の効果音も全部人の声でやったらどうなるのだろうと考えたのです。

ちなみに宮崎監督本人もあるシーンの効果音のオーディションに参加したのですが、スタッフからの猛反対を受けて断念してしまったそうです。



5. カストルプのモデルは元ジブリスタッフ

謎のドイツ人カストルプ役を演じたのは2011年までスタジオジブリで働いていたスティーブン・アルパートさんで、しかもカストルプのモデルとなった人物なのです。実はアルパートさんは家庭の事情で帰国することになってしまい、宮崎監督はアルパートさんに似顔絵をプレゼントしようとしたのですが、満足のいく似顔絵を完成させることができなかったということがありました。

その代わりとして、アルパートさんが帰国した翌年に製作開始となった「風立ちぬ」にアルパートさんを登場させ、せっかくだから本人に声優を担当させようとなったのです。

6. 宮崎監督そっくりのキャラクター

堀越二郎の上司の黒川は宮崎監督に雰囲気が似ています。しかしこれは宮崎監督をモデルにしたわけではなく、描いているうちに宮崎監督そっくりなキャラクターになっていったのだそうです。黒川の表情や仕草、発言を見て宮崎監督は「俺だな」「黒川の声優をやりたくなっちゃった」と語っていたことも。ちなみに黒川の声優は俳優の西村雅彦さんが担当しています。

7. 喫煙シーンで物議を醸す

上映当時、作品内での喫煙シーンが多すぎるという批判が殺到したことがあります。確かに作品には何度も二郎や友人、職場の上司らがタバコを吸うシーンが登場し、大学の教室や職場で仕事中の喫煙、未成年の喫煙、肺結核で寝込んでいる菜穂子の手を握りながらの喫煙など、現代では考えられないような場面で喫煙するシーンが多数描かれました。

この映画の舞台になった時代は男性がタバコを吸うことはかっこいいことだとされていた時代で、タバコが有害だともあまり認識されていなかった時代であり、まったくおかしな描写ではなかったのですが、もしかしたらヘビースモーカーの宮崎監督が映画の中でくらい自由にタバコを吸わせたいと考えたのかもしれません。

8. 菜穂子の花嫁衣裳はジブリヒロインの色

ヒロインの菜穂子が身に付けているものをよく見てみると、二郎から求婚されたときの服や花嫁衣裳、また菜穂子が寝る布団などまでピンク色が使われています。

これはジブリ映画のほとんどの色彩設計を担当してきた保田道世さんの「ヒロインはピンクでしょう!」という考えに基づいているそうです。残念ながら保田さんは2016年に亡くなられてしまいましたが、過去の作品を見返してみるとやはりヒロインにはピンク色が多く使われていることに気づきます。

9. 庵野秀明が声優に起用された理由

主人公の堀越二郎の声優は映画監督でありアニメーターである庵野秀明さんが起用されています。何故声優として起用されたのかというと、きっかけは庵野さんの方から「零戦が飛ぶシーンがあるなら描きたい」とコンタクトしてきたことでした。

実現すれば『風の谷のナウシカ』以来となる宮崎監督作品参加となったのですが、宮崎監督は庵野さんに堀越二郎の声優を要請。声に存在感があるから主役に適しているとし、庵野さんは困惑しながらもオーディションに参加。その後に改めて正式に要請があったため、庵野さんは出演を受諾したのです。


新作『君たちはどう生きるか』が楽しみ!
宮崎監督が現在製作中の長編映画は『君たちはどう生きるか』という冒険活劇ファンタジー。『風立ちぬ』での引退を撤回したとはいえ、公開が予定されている2019年には78歳となる宮崎監督にとって本当の引退作となる可能性は高いと言えるでしょう。果たしてどんな作品に仕上がるのか、楽しみで待ちきれませんね!

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