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SUGARが贈る、12星座2018年上半期の物語 運命を象徴する1冊は何?

占いTVニュース / 2018年1月4日 17時0分

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――アストロロジー・SUGARが、12星座ごとに2018年の運勢を"本"ににたとえて紹介! あなたの2018年を象徴する1冊とは?

■牡羊座……『コミュニケーション不完全症候群』(中島梓/ちくま文庫/1995年)
 90年代以降の少年少女の生き様を描きつつ、社会に適合することの難しさについて語られるこの本は、人生の新たなサイクルへと漕ぎ出しつつある牡羊座と大いにシンクロしてくることでしょう。

 たとえば、いま社会には「飼われる」少女があふれかえっています。だから、「自分を欲してほしい!」と思うなら、社会や男から望まれるような形になることが手っ取り早いし、賢いということになる。けれど、本当はそうした女の子たちだって「選ばれる」んじゃなくて「選ぶ」側に回れる自由だって在るんだということに、どこかで気づいているはず。

 2018年前半の牡羊座は、その意味で賢くまともであることをやめて、いかにヘンタイとして生き、正しさの強制から自由になって、「選ぶ」側に回っていけるかということが、物語の主軸となっていくでしょう。

■牡牛座……『こころ』(夏目漱石/新潮文庫他/1914年)
 教科書にも載っている、言わずと知れた名作文学ですが、その怜悧な切れ味は抜群であり、とりかえしのつかないものとなった自らの運命と、そこにぽつんと浮かんでくる孤独とをこれほど見事に描いた小説は、ほかに存在しないかもしれません。

 そして、この小説の手触りと、2018年前半の牡牛座は、どこか似ています。自分の中の不合理で、自然発生的で、カオス的な側面が次第に露わになっていくでしょうし、その結果として大いに間違いを犯したり、取り返しのつかない事態に陥ることもあるでしょう。

 それは自分がかわいくて、他人のことなんて考えられないから。でも、あなたはきっと間違ったままでいいし、取り返しなんかつかなくてもいいのだと思います。それらが呪いとなって、心に突き刺さったまま、運命を漂う「孤舟」となって流れていけばいいのです。

■双子座……『アウトサイダー』(コリン・ウィルソン/集英社文庫/1988年)
 この本のタイトルとなっている「アウトサイダー」とは何者なのか。著者の言葉を借りれば、それは「たまたま自分が幸運に恵まれているから世界を肯定するのではなく、あくまで自分の「意思」による肯定をしたいと願」う者であり、「自分がもっとも自分となるような、つまり最大限に自己を表現できるような行動方式を見出す」のが彼らの仕事なのだと言います。

 2018年前半の双子座は、精神を灰色に塗りつぶしていく「日常の退屈」や「世界や自分の無意味さ」に負けずに、自らの存在の敏感な部分を、それに傷を与えるかもしれない体験や対象にさらし続けていくことができるか、すなわち自分が「アウトサイダー」であれるかどうかが問われていくでしょう。

 そこでの鍵は決して、自分の眼で見、自分の手で感じる体験を限定したり放棄しないことです。

■蟹座……『フラニーとズーイ』(J・D・サリンジャー/新潮文庫/1961年)
 思春期まっさかりの兄妹が、あーだこーだと思い悩むホーム・ムービー仕様のこの小説のテーマは、肥大化した自己愛と承認欲求。そして、白々しいウソや虚栄にウンザリしている一方で、社会や他者が自分の思い通りに進まない現実に対して、どのように立ち向かっていけばいいのかということ。

 蟹座のあなたにとって、2018年前半は理想と現実のギャップは苦しむことになるかもしれない。けれど、そこで感情的になって引きこもったり、拗ねて終わるんじゃなくて、自分にとって一番美しいことを目指して追い続けて生きていこうな、と。もしこの本に登場するズーイ(兄)ならフラニー(妹)にそう語りかけるはず。

 ただ現状に苛立つのではなく、きちんと向き合うべきところと向き合い、戦うべきところを間違わないこと。そこから未来は開けてきます。

■獅子座……『人間の大地』(サン=テグジュペリ/新潮文庫他/1939年)
 「普通に働いて、結婚して、子どもを持てれば、人はそれで幸せなんだろうか?」

 この本は国際郵便機のパイロットだった著者が自身の体験をつづった半自伝なのですが、読んでいけばいくほどに、冒頭の問いかけに全身で「否!」と発したくなるような、ある種の「憧れ」に満ちていきます。著者は地上の生活では決して感じることのできない空や、空気の抵抗、そしてそこで広がる美しい光景に、人生を狂わされたのです。

 2018年前半の獅子座にとって、彼の放つ「私たちはただ食べて排泄して息をするためだけに生きているわけじゃない」という一言は、確実に心に染みわたるはず。同時に、痛いほどに地上に生きることや普通の日常の有難味を実感していくことでしょう。見上げる空と、降り立つべき大地のはざまで、あらためて自分の求める幸せの形を明確にしていくことです。

■乙女座……『テンペスト』(ウィリアム・シェイクスピア/ちくま文庫他/1612年)
 この喜劇には「我々は夢と同じ物でできている」という有名なセリフが出てきますが、2018年前半の乙女座のあなたにとって、これはまさに必要な理解といえます。そして印象的な夢の多くが悪夢であるように、人生はしばしば私たちを絶体絶命の危機に追い込むことで、私たちがその本性をあらわすお手伝いをしてくれているのです。

 シェイクスピア作品の中でもひと際ダイナミックなこの作品は、主人公の魔法で大嵐(タイトルも“嵐”の意)が起きるところから始まり、最後には自らその魔法の力を手放し、復讐しようとしていた相手を赦すことで終わっていきます。

 もしあなたをこれまで長らく苦しめてきたコンプレックスや封印してきた感情があるのなら、それをいかに開いて、乗り越えていけるかが問われてくるはず。何より、人生の波乱を恐れないことです。

■天秤座……『堕落論』(坂口安吾/新潮文庫他/1946年)
 この本が発表されたのは戦後まもない1946年4月。まだ荒れ地の東京をにらんで、安吾は次のように書きました。「人は正しく堕ちる道を堕ちきることが必要なのだ。そして人の如くに日本も亦堕ちることが必要であろう。堕ちる道を堕ちきることによって、自分自身を発見し、救わなければならない」と。

 この本は太宰の『仮面の告白』のような個人的内面の吐露というより、社会全体を視野に入れた批評であり大胆な提言なのです。つまり、適当なキレイごとにすがってるんじゃねえ! 理想論を語るな、お前もお前もお前も生きて、戦って、堕ちきってみせろ、と。

 2018年前半の天秤座もまた、安吾のような鋭い眼光と佇まいで世間を斬っていくと同時に、自分自身を客観的に見つめ直し、「平凡な当然さ」の中で、いかに生き延びていくかを試されていくことになるでしょう。

■蠍座……『東京を生きる』(雨宮まみ/大和書房/2015年)
 地方出身者である著者が語る、東京の怖さの正体。それは結局、自分というものが溶けてなくなってしまうのが怖い、ということなのだと思います。強すぎる欲望喚起システムの中で、たえず欲望を煽られ続けることで、自分というものの輪郭があっという間にぼやけてしまう。

 2018年前半の蠍座もまた、そうした自分が自分だけのものじゃなくなっていく状態に置かれていきますが、著者はそんな心理について、こう述べています。「ほんとうに満たされるということを、もしかしたら自分は知らないのかもしれない、知らないからこんなに求めてしまうのかもしれない、と不安になる」。

 それでも、著者はそれに怯えるのではなくて、むしろ自覚した上で積極的に乗っかって、そこでちゃんと生きていく姿勢を示していく。それこそ今あなたに必要なものなのではないでしょうか。

■射手座……『存在の耐えられない軽さ』(ミラン・クンデラ/集英社文庫/1984年)
 この小説に出てくるカメラマンで妻のテレザは、一途で、主人公のトマーシュに「あなたじゃないとだめなの」と言う。逆に画家で愛人のサビナは、奔放で自由で「あなたじゃないとだめ」なんて決して言わない。

 この2人の女性との関係の在り方の対比は、誰しもがもつ葛藤であり、特に2018年前半の射手座にとって、とても生々しく迫ってくるものとなるはず。

 人間は永遠に満たされない、なぜなら幸福にさえ飽きてしまうから。けれど、誰かに飽きたり不満を持ったり、あるいは深刻な葛藤を抱えたりしながらも、人生の最期には誰かにとっての「かけがえのない存在」になるのも悪くないよと、きっと著者なら笑うでしょう。軽さとか、重さとか、なんだかんだ言いつつも、誰かと面倒ながらも関わって恋愛していくこと。その悲しみと幸福をしかと味わっていきましょう。

■山羊座……『月と6ペンス』(サマセット・モーム/新潮文庫他/1919年)
 この小説は、芸術家とはいかなるものかを描いた作品であり、芸術がいかに人間を、そしてその人生を狂わせるものかを実感できるでしょう。一体才能というものが、神さまの贈り物というのは確かだろうけれど、一方で神さまはその人の人生が狂おうがどうなろうが興味はないし、ただ与えた才能で芸術を生み出し続けさせようとするのみ。

 2018年前半の山羊座は、自分には人生を狂わせるだけの何かへの傾倒が可能か否かが問われてくるでしょう。

 「美とは、芸術家が世界の混沌から魂を傷だらけにして作り出す素晴らしいなにか、常人がみたこともない何かなんだ。それもそうして生み出された美は万人にわかるものじゃない。美を理解するには、芸術家と同じように魂を傷つけ、世界の混沌を見つめなくてはならない」。この言葉は、まさにいまの山羊座のためにあるものです。

■水瓶座……『おとなの進路教室。』(山田ズーニー/河出書房新社/2007年)
 結果に負けて意志がつぶされる、という言い方をこの本で初めて知りました。けれど、言われてみると思い当たる節が出てくる出てくる。いざ「選択する」段になって、あっちが有利だから、こっちは怖いからとか、あるいは成功確率に負けて意志を曲げてしまったとき、私たちは大抵後になってから「やっぱりこっちは正解じゃなかった」と思ってしまうもの。

 この本は自己啓発本でもビジネス本でもなく、しいて言えば「私たちはいかに選択するか?」ということについて教えてくれる本だけれど、水瓶座にとって、2018年前半は猶予期間の終わりとギアチェンジの時期だから、テーマで言えばドンピシャだ。

 著者はさまざまな文脈の中で、人は案外「成功」それ自体よりも、「納得」をこそ求めているのではないかと、問いかけてくる。今こそは有利不利とかでなく、どうか意志に忠実な選択を。

■魚座……『時間の比較社会学』(真木悠介/岩波書店/1981年)
 「どうせ死ぬんだし」と私たちが感じるときに想定している、直線的な「時間」モデル。それが実は「つくられた」ものであり、そうじゃない時間感覚というものも存在するんだということを書いたこの本では、近代的な時間感覚が相対化され、別の時間感覚へ結びつくとき、「豊かさ」の定義もまた変わり得るという点について、次のように述べています。

 「われわれが、現時充足的な時の充実を生きているときをふりかえってみると、それは必ず、具体的な他者や自然との交響のなかで、絶対化された「自我」の牢獄が溶解しているときだ」

 過去をつぎつぎと虚無化していくような時間を生きるのではなく、生存することがそれ自体充足している時間を生きること。それは「持続的な豊かさとは何か」という2018年前半の魚座のテーマにも大いに通底してくるでしょう。
(SUGAR)

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