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冬の「しもやけ」「あかぎれ」 病院へ行くべきタイミングとは?

ウェザーニュース / 2018年12月6日 6時50分

ウェザーニュース

手足や鼻先、耳など、ムズムズする痒みやジンジンする痛みに悩まされてはいませんか?
晩秋から初冬にかけて急速に増える肌トラブルが、しもやけとあかぎれです。野村皮膚科医院(横浜市神奈川区)院長の野村有子先生に原因と対策を教えていただきました。

「しもやけ」は、寒暖差10℃に注意!

「1日の気温差、あるいは室内外の寒暖差が10℃以上になると増えてくるのがしもやけです。寒さに対して身体の調整がうまく働かず、血管がきゅっと縮んで血行が悪くなるのが原因です」(野村先生)

しもやけには、指全体が赤く腫れる「樽柿型(たるがきがた)」と、赤い発疹が出る「多形滲出性紅斑型(たけいしんしゅつせいこうはんがた)」の2タイプがあります。症状が出やすいのは、手足の指先、耳朶(耳たぶ)、鼻の先端など、冷たい外気で血行が悪くなりやすい部位です。

「靴下やマフラー、帽子、手袋などの防寒具で、冷やさないようにすることが大切です。見逃しがちですが、きつめの靴やヒールの高い靴も足を締め付けて血行が悪くなり、しもやけの要因となります。あまり締め付けず、底が厚めで冷気を遮断してくれるものを選びましょう」(野村先生)

皮膚に亀裂が入る「あかぎれ」

あかぎれの症状

あかぎれは、しもやけと同様に寒さで冷えた手足などに生じやすく、皮膚の水分が奪われて乾燥し、表面に亀裂ができた状態です。炊事など水仕事の多い人は、手のあかぎれが毎年繰り返すことも珍しくありません。

「手を洗った後は、きれいなハンカチやタオルできちんと拭くこと。肌表面に水滴が残っていると、蒸発するときに肌の水分も奪われてしまいます。また、洗濯物をたたんだり、書類整理など布や紙に触れても手の脂分は失われてしまいます。あかぎれになりやすい人は、綿の手袋をはめて作業すると良いでしょう」(野村先生)

あかぎれになっても、かさつきや軽く切れた程度の初期段階ならば、セルフケアで症状改善が望めます。ハンドクリームなどの保湿剤をしっかり塗って、手袋で保護します。

「チューブなら、指先から指の関節1つ目まで出した分量が目安。ビタミンE配合ならば血行をよくする効果があり、マッサージしながらたっぷり塗るとさらに効果が上がります。特に就寝前に保湿すると、寝ている間は手を使わないので効率がよい。手をよく使う日中は、とにかくこまめに保湿すること。洗面所やデスク、枕元など、使う場所ごとにクリームをおいておくのがお薦めです」(野村先生)

じゅくじゅくしたり、血が出たら病院へ

では、「しもやけ」「あかぎれ」はどこまで症状が進んだら病院に行った方がいいのでしょうか?

「患部がじゅくじゅくしてきたり、かゆみや痛みがなかなか取れないときは、早めに皮膚科を受診しましょう。症状に合わせて抗炎症剤やステロイド外用剤で治療します。『しもやけ・あかぎれなんて』と我慢してしまう人もいますが、悪化して潰瘍に進んだり、かゆみから寝不足になり体調不良を招くこともあるのです。

皮膚全体が崩れてきたり、血が出てしまった場合は、皮膚組織の深い部分まで進行しており、治るまでに時間もかかります」(野村先生)

なお、しもやけは前述の対策で回復しない場合は膠原病(こうげんびょう)や血管障害など別の病気の可能性があります。一度、皮膚科で専門医の診断を受けた方がよいでしょう。

身体を温める生活を

食事でビタミンEを多く含む食材や、身体を温めるとされる根野菜を多く摂るのもよいといいます。「お鍋なんか、いいですね。栄養をしっかり摂って、身体も芯から温まって、湯気で湿度も上げられます。ちなみに、湿度が40%を切ったら乾燥注意報なので、加湿器の適切な使用や、濡れタオルで対策をしましょう」(野村先生)

「寒いときには仕方ない」とあきらめず、適切に対処して、今冬は快適に過ごしましょう!

参考資料など

【取材協力・写真提供】野村皮膚科医院 http://www005.upp.so-net.ne.jp/windy/

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