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怖い冬の3大病、危険因子とは?

ウェザーニュース / 2019年2月1日 6時20分

ウェザーニュース

冬の3大病をご存知でしょうか。他の季節にも発症するのですが、特に冬に多発する心臓病、脳卒中、呼吸器疾患(肺炎・インフルエンザなど)を指します。しかし、日々の生活に潜む危険因子を除去ないし軽減すれば発症を抑えることができるのです。

典型的な心臓発作

「冬は気温が低下し乾燥するため、インフルエンザや肺炎など呼吸器系の病気が増えます。また、暖かい屋内から急に寒い屋外に出ると全身の血管が収縮し、血流障害をきたして脳卒中や心筋梗塞など循環器系の発作を起こしやすくなります」と横浜相原病院(神奈川県横浜市)の吉田勝明院長は言います。

また、次のような典型的な症例を紹介してくれました。

営業職の男性(58歳)は仕事の接待を兼ねてフランス料理店でフルコースを楽しみ、ワインを2本あけました。契約のメドがつき、千鳥足で店を出ると、雪が舞っていました。店内で我慢していたタバコに火をつけて一服したとたん、胸が突然苦しくなり、激しい痛みに気を失ってしまいました。気がついたのは救急病院のICU(集中治療室)の中でした。急性心筋梗塞で生死の境をさまよっていたのです。

危険因子がいっぱい

「この男性は危険因子がいっぱいでした。まず大量のアルコール(日頃から大酒飲み)、次に疲労や仕事のストレス(契約のメドがついて気がゆるんだ?)、3番目に高コレステロール症(美食家の宿命?)、4番目は暖かい店内から寒い屋外へ出ることによる血管の収縮、そして喫煙による血管収縮作用も加わって心筋梗塞の発作を起こしたのです」(吉田院長)

季節変動が大きい病気

心筋梗塞などの心疾患、肺炎、脳出血という冬の3大病は、冬の12月から3月前後の死亡数が急増します(グラフ参照)。これほど季節変動が大きい病気はめずらしいです。

では、冬の3大病から身を守るにはどうしたらよいのでしょうか。

生活習慣病を改善する

「冬の3大病で倒れる人は、ほぼ例外なく複数の危険因子を持っています。定期検診の検査数値や飲酒・喫煙の習慣など、思い当たることがあるはずです。倒れたくなかったら、それらの危険因子を取り除いたり軽減するようにしましょう」(吉田院長)

高血圧や糖尿病といった生活習慣病があれば生活改善と薬物療法で検査数値を改善します。コレステロールが高めであれば、和食中心の食事に切り替えましょう。喫煙や大量の飲酒といった習慣がある人は、節煙、節酒を心がけて下さい。

そしてストレス対策には、あまり取り越し苦労をせず、「なるようになるさ(ケセラセラ)」といった楽天的な考え方が大切だと吉田院長はアドバイスします。

先に症例を紹介した男性は退院後、禁煙と節酒、和食中心の食生活に努め、検査数値も改善しました。あなたも危険因子を洗い出し、取り除いたり軽減して、健康リスクが高い冬を乗り切ってください。

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