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坂道にある「丸いリング」 その目的とは?

ウェザーニュース / 2019年2月16日 11時20分

ウェザーニュース

道路舗装には、大別してアスファルトとコンクリートがあります。平らな道路ではアスファルト舗装が主となっていますが、勾配の強い多くの坂道や駐車場のアプローチなどはコンクリート舗装に「◯」がつけられています。これが何か知っていますか?

ウェザーニュースの調査(回答/8,860人)によると、全国の9割以上が「見たことある」と回答しています。5人に4人は、「◯」がつけられた道路を見たことがあるようです。ではこれはなんのためにあるのか? 道路舗装大手の世紀東急工業に取材しました。

急な坂道はコンクリート舗装が多い!?

坂道では、アスファルト舗装とコンクリート舗装ではどのような違いがあるのでしょうか?

「アスファルト舗装の施工は、材料を敷きならした後、ロードローラーという機械で材料を締め固めて仕上げます。アスファルト舗装は勾配が大きくなると締固め作業が困難になります。その点コンクリートは大きな機械を持ち込まなくても施工ができることから、急勾配箇所ではコンクリート舗装の採用が多いと考えられます」(世紀東急工業技術部)

「◯」がつけられた道路は急勾配箇所に多い

では、なぜ丸いリング状のくぼみがつけられているのでしょうか?

「円形のくぼみは、通行人、自動車、自転車等のためのすべり止めのために設置します。円形になっている理由ははっきりしませんが、昔から『O(オー)リング』と呼ばれるドーナツ状のゴム製リングを埋め込んで施工しています」(同)

路面に溝を切り込む「グルービング」

すべり止めを目的としたものは「Oリング」以外にもあるのでしょうか?

「ほかにも『グルービング』と呼ばれる細い溝をコンクリート表面に設置する方法があります。この方法は、完全に硬化したコンクリート表面に専用の機械を用いて、一定の間隔で溝を設置するものです。

グルービングをコンクリート表面に設置すると、走行するタイヤが溝に食い込むことですべり止め効果があります。また、降雨時にコンクリート表面の水を速やかに排水でき、より高いすべり止めの役割が期待できます」(同)

「Oリング」や「グルービング」施工で難しい点はありますか?

「工法自体はそれほど困難ではありませんが、真空養生は専用の機械を用いるため施工できる会社が限られています。外観上は『Oリング』をきれいに並べることがポイントとなります」(同)

これからは坂道の舗装面をつぶさに確認してみましょう。すべり止めには「Oリング」だけでなく、細い溝がつけられた「グルービング」やほうきで掃いたようにしてノンスリップをつけたケースなどがあります。積雪、雨天など天候の影響を受けやすい坂道のさまざまな工法に注目し、安全運転を心がけましょう。

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