平成史 災害⑤ 平成18年 7月豪雨
ウェザーニュース / 2019年3月4日 8時0分
平成18年、概ね平年並みに梅雨入りした日本列島ですが、7月に入り梅雨前線の活動が活発化。梅雨末期となる7月中旬には、各地に猛威をふるいました。
典型的な梅雨末期の豪雨
平成18年7月18日の天気図(気象庁より)
日本海まで北上していた梅雨前線は7月15日頃からゆっくりと南下。一方で夏に向けて強さを増しつつあった太平洋高気圧の縁を回って湿った空気が大量に流れ込み、大雨になりました。
諏訪湖周辺で土砂災害多発
土石流で木や車が押し流された湊地区(長野・岡谷市)
特に雨が多かったのは山陰から長野県にかけてのエリアで、長野県内では数日の間に約2か月分の雨が降る、記録的な大雨に見舞われました。一連の豪雨で最も大きな人的被害になったのが諏訪湖周辺。土砂災害が相次いで、岡谷市で8人、辰野町で2人の方が亡くなりました。諏訪湖の水位が上昇したことで、排水が滞り、大規模な内水氾濫も発生しています。
また、九州南部では梅雨前線が南下した7月21日以降は雨の量が増し、鹿児島県や宮崎県の山沿いでは一週間で1000mmを超える大雨に。雨が最も多かったエリアを集水域に持つ川内川を始めとする複数の川が氾濫、土砂災害も多発しています。
国土交通省のまとめによると、7府県13のエリアで合計1038箇所で土砂災害が発生。国が管理する河川のうち10水系17の河川で氾濫危険水位を超える水位に達しました。
2019年4月30日で「平成」が終わります。ウェザーニュースでは、平成30年間に起こった気象や災害などを、過去の資料などをもとに連日振り返っていきます。
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