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トイレのハンドドライヤー、実は不衛生ってホント?

ウェザーニュース / 2019年3月7日 6時25分

ウェザーニュース

空港やデパート、レストランなどのトイレに設置されているハンドドライヤー(ジェットタオル)。ハンカチなどを使う必要がなく、便利な器具です。ウェザーニュースでアンケート調査をしたところ、使用している人は約7割でした。

多くの人が使っている一方で、ハンドドライヤーは不衛生で使用を避けるべきではないか、という風評が広がっています。上記アンケートで「使わない」と回答した人にも「ウィルスや雑菌が飛び散るから」「菌やウイルスを舞い上げると聞いたので」というコメントがありました。

インフルエンザやノロウイルスなどの感染症は、まだまだ油断できない季節です。そこで、本当に不衛生なのか実際のところを衛生微生物研究センター、検査研究部門長の李新一先生に伺いました。

ハンカチの方が衛生的?

ハンドドライヤーは、内部の菌が増殖し、飛び散るため不衛生だという説があります。例えば2014年、英国リーズ大学で行われた実験では、強風で水滴を吹き飛ばすジェット式のハンドドライヤーの使用はペーパータオルで手を拭き取るのに比べ、約27倍も周囲に細菌が残った、という結果が出ています。

しかし、これをもって、「ハンドドライヤーは不衛生」とするのは早計だと李先生は指摘します。

「ハンドドライヤーを使用し、その周辺の浮遊細菌数が一時的に増加したとしても、飛び散った細菌数は、何らかの問題を引き起こすレベルである可能性は低いと考えられます。

また、ハンドドライヤー内部が濡れているような箇所があれば、飛び散った細菌が増殖する可能性がありますが、乾燥すれば死滅していきますし、直接触れない限り特に気にする必要はありません。もし、触れてしまっても再度手を洗えば、何らかの問題になることは考えづらいです」(李先生)

しかし、そうは言っても私たちは心理的に菌に対して不安を抱きやすいものです。

「私たちの生活には菌が溢れていますが、必要以上に怖がる必要はありません。例えばハンカチを数日間使い続けていれば、ハンドドライヤーの使用よりよほど不衛生だったりします。メーカーの指示通り、1日1回掃除されていればほとんど問題はありません。ただし前述した通り、菌は水があるところで繁殖します。内部に水が溜まっていたりする場合は、その水に触れることは避けてください」(李先生)

正しい使い方は?

ハンドドライヤーの正しい使い方については、東京都健康安全研究センターも教えてくれています。

「側面が開いており、その中に手を入れる両面タイプなら、横から手を入れ、乾いていくのに従ってゆっくり上方へ手を上げていくとよいでしょう。また上から風がかかってくる片面タイプならば、手の表裏の水滴を飛ばした後に手もみすると乾きやすいようです」(東京都健康安全研究センター資料より)

李先生は「手洗いを必要に応じて実施すること自体が重要であり、ハンドドライヤーかハンカチを使用することを検討することは衛生的な観点から見ると大きな差はない」と言います。あまり神経質になりすぎないようにしましょう。

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