Twitter Japanに聞いた! 災害時の誤情報に惑わされない方法
ウェザーニュース / 2019年4月16日 5時0分
近年SNSが普及したことにより、テレビや新聞などよりも早く情報が出回る時代になりました。速報性が高いということは、緊急時にすぐに情報が得られる一方で、出どころの不明確な情報が瞬時に拡散する危険もあります。
誤情報には種類がある
災害時に出回りやすい誤情報には大きく2種類あります。1つは創作型です。発信者が勝手に作り出した全くのウソです。2016年の熊本地震の時は、地震の影響で「動物園からライオンが逃げた」という情報が写真と共に投稿され、瞬く間に拡散されました。もちろんこれは悪質であるとして、投稿者は偽計業務妨害の疑いで逮捕されました。
もう1つは誤解型。悪意はなくても見間違いや聞き間違いなどをそのまま投稿してしまうものです。発信者も事実だと思ってしまっている点で、誤情報であることが見抜きにくくなります。2018年の大阪北部地震の時に「京セラドームの屋根に亀裂が走っている」という誤情報が拡散されました。「屋根のメンテナンス用の足場を亀裂と勘違いしたのではないか」などと言われました。
このような誤情報が出回ると、緊急性の高い正確な情報が伝わりにくくなったり、ありもしない危険におびえたりするなど、非常時に無用の負担をかけます。
ただでさえ災害が起きて困っている状況で、このような誤情報に惑わされることは絶対に避けたいところです。今回は、Twitter Japan公共政策本部長の服部聡さんに、誤情報に惑わされない方法を伺いました。
Twitter Japan公共政策本部長の服部聡さん
信頼度の高い情報を入手しやすい環境を作る
まずは、普段から信頼度の高い情報を入手しやすい環境を作っておくことが大切です。服部さんは次の2つをおすすめしています。
(1) 災害情報を発信するアカウントをフォローする
(2) それらをリストに登録する
「自分の住んでいる地域の自治体アカウントや、首相官邸(災害情報)、総務省消防庁、防衛庁、警視庁警備部災害対策課、各報道機関の災害用アカウントなど、災害の状況を伝えてくれるアカウントをフォローしておくとよいでしょう」
ただし、他にも友人など多くのアカウントをフォローしていると、タイムラインにあらゆる情報が溢れて、欲しい情報が見つかりにくくなってしまいかねません。
「災害時に欲しい情報を入手しやすくするためには、自分用にリストを作成して、災害関連アカウントだけを登録しておくのです。そのリストを開けば的確な災害情報を入手できるようになります」(服部さん)
信頼できる情報か確認するには?
Twitterは「今起こっていること」の情報共有を得意としています。災害時には、「〇〇川がもうすぐ溢れそうだ」や「〇〇通りが通行止めになっている」など、現場にいる人たちを含め、多くの人がそれぞれの状況や情報を発信しています。Twitterの検索を利用することで、最新の状況を知ることができるのです。
一方で、すべての投稿が正確とは限りません。
「複数の方々が同じ状況を発信しているか、また、その投稿が何時に行われたかなどもチェックしましょう」(服部さん)
また、情報の発信者が信頼に足るかどうかを見極めることも大切です。判断基準のひとつとなるのが「認証バッジ」です。
「認証バッジは、Twitter社が『そのアカウントは本人で間違いない』と認めたものです。自治体や企業のアカウントに認証バッジがあれば、そのアカウントはなりすましではないので、自治体や企業の公式発表とみなしてもよいということになります」(服部さん)
投稿内容の正確性は、一つ基準から判断するのは難しいので、いくつかの基準から総合的に判断する必要があります。怪しいと感じる情報は、他メディアと照合するなど、ツイートされた内容を確認して、判断するようにしましょう。
こうした情報の信頼性の判断は普段から意識できます。デマ投稿も踏まえ、流れてくる情報との向き合い方を、常日頃から考える習慣をつけておきたいですね。
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