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太陽の下の島が浮いてる!? 富山湾で蜃気楼が発生

ウェザーニュース / 2019年4月17日 7時50分

ウェザーニュース

富山県氷見市より(17日6時過ぎ撮影)

今日17日(水)朝、富山県氷見市から、ちょっと不思議な写真が届きました。

写真をよーく見ると、太陽の下にある島が浮いているように見えます。一体なぜこのようなことが起こるのでしょうか。

原因は“蜃気楼”

島が浮いて見える原因は、じつは「蜃気楼」という現象。

蜃気楼は、太陽光線が密度の異なる大気を通過する際に屈折して、すこし離れたところの景色が、実際とは違う形に見える現象です。

そもそも光というのは、大気中の密度に差がない時は真っ直ぐ進みますが、密度に差がある場合は、密度がより高い方(温度が低いほう)へと進む性質があります。
このため、建物や島が逆さに見えたり、伸びて見えるのです。

下に像が作られるため、浮いて見える

蜃気楼には「上位蜃気楼」と「下位蜃気楼」というものがあります。
今回、島が浮いているように見えたのは、実景の下に反転した像が現れる「下位蜃気楼」によるもの。

大気中の温度が低く、海水温は比較的暖かいという状態になっています。そのため、上の図のように光が屈折し、実景の下に像ができます。
島などのように実景が低いと、その上の空や背景まで下に映りこむので、浮いて見えるのです。

これからの季節は観測チャンス!

写真が撮影された頃(今朝6時)の富山県氷見市の気温は4.6℃。
一方、富山湾の水温は11.3℃あり、この温度差が今回の蜃気楼を発生させました。
(富山湾の水温データは石川県水産総合センター参照)

今回紹介した下位蜃気楼は、秋~冬の時期によく見られますが、富山湾では春に、実際の風景が上側に伸びたり反転したりしたものが現れる「上位蜃気楼」がよく見られるスポットとして有名です。

これからの季節、外出がてら海に注目すれば、ちょっとしたミステリーにあなたも遭遇できるかもしれません。

参考資料など

魚津埋没林博物館 https://www.city.uozu.toyama.jp/nekkolnd/index.html、石川県水産総合センター http://www.pref.ishikawa.lg.jp/suisan/center/index.html

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