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大阪北部地震から1年 ブロック塀はいま

ウェザーニュース / 2019年6月18日 6時25分

ウェザーニュース

2018年6月18日、最大震度6弱を観測する大阪北部地震(M6.1)が発生しました。

死者6名(災害関連死1名含む)のうち、登校途中の小学生と80歳のお年寄りの2名が倒れたブロック塀の下敷きになり死亡したことから、全国でブロック塀の点検が行われました。

地震から1年、危ないブロック塀はどうなったのでしょうか。

幼稚園や学校の4分の1に問題

大阪北部地震の翌日、文部科学省は全国の幼稚園、小中学校、高校など5万1082校にブロック塀の安全点検を要請しました。

その結果、4分の1にあたる1万2652校に、建築基準法施工令が定める「高さ2.2m以下」「補強の控え壁を設ける」などの基準に適合しなかったり、亀裂や傾きなどの劣化が確認されました。

国土交通省も自治体を通じて、住民や所有者らに「ブロック塀点検のチェックポイント」に基づいて安全点検するよう要請し、違反する場合は通行人への注意表示や補修、撤去を求めました。

チェックポイントの(2)塀の厚さの基準は10cm以上か(塀の高さが2m超2.2m以下の場合は15cm以上)、(3)塀の長さの基準は3.4m以下ごとに塀の高さ5分の1以上突出した控え壁があるかです。(6)は専門家に相談してください。

ブロック塀診断、今年1月から義務化

各地でブロック塀の点検や改修・撤去が進んでいますが、2019年1月には耐震基準が強化された1981年以前に建てられたブロック塀の診断が義務化されました。

地方自治体が指定した災害時の避難路に面したマンションや商業施設など大きな建物に設置された塀が主な対象で、一戸建て住宅の塀は対象外です。

診断を受けないブロック塀の所有者に対しては自治体が指導し、それでも従わなければ物件名が公表されます。自治体が指定する避難路は、人命救助と物資輸送に使う国道や幹線道路(緊急輸送道路)のほか、避難所になる学校への通学路も指定されています。

4月から診断・撤去・改修を補助

ブロック塀の診断や改修を進める国土交通省はブロック塀の耐震診断・撤去・改修への補助制度を2019年4月に創設しました。

マンションや商業施設など診断が義務化されたブロック塀については、診断は全額補助、撤去・改修は費用の4分の3を補助。避難路に面した一般の住宅については診断・撤去・改修にかかる費用の3分の2(上限は1mあたり8万円)が補助されます。

国交省の補助制度は災害時の避難路に面したブロック塀に限定されていますが、地方自治体の多くは避難路に限らず道路に面していて、地震時に倒壊に危険のあるブロック塀の撤去・改修、撤去後の新設に補助金を交付しています。

たとえば大阪市の場合、見積金額の3分の2(限度額あり)が補助されます(2019年度)。具体的には、長さ12m、高さ1.8mのブロック塀を撤去し、高さ1.5mの軽量フェンスを設置すると、撤去に18万4000円、軽量フェンス設置に30万円が補助されます。

ブロック塀が倒壊して犠牲者が出た大阪北部地震から1年。これ以上の犠牲者を出さないために、あなたの周りのブロック塀を見直してみませんか。

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