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夏によく聞く病気の原因<br>「アデノウイルス」をご存知ですか?

ウェザーニュース / 2019年7月13日 5時0分

ウェザーニュース

主に子どもたちの間で夏に流行するヘルパンギーナ(ウイルス性咽頭炎=夏風邪の一種)、はやり目(流行性角結膜炎)、プール熱(咽頭結膜熱)はいずれも同じアデノウイルスによるものです。

そのため、どれか1つが流行すると、他の感染症も流行するおそれがあるのです。

アデノウイルスが引き起こす病気

昨年2018年は、はやり目が5月初旬頃から流行しました。

「はやり目は感染力が強いアデノウイルスによる感染症ですが、アデノウイルスにはいろいろなタイプがあり、夏風邪やプール熱の原因ウイルスにもなります。ですから、はやり目が流行していると、夏風邪やプール熱も流行する恐れがあるのです」と語るのは、横浜市立大学医学部の水木信久教授(眼科)です。

夏風邪(上気道炎・気管支炎)は、発熱、鼻水、咳、ノドの痛みなどの風邪症状が出ますが、インフルエンザ(40℃前後の高熱)ほど症状が重くはなりません。

プール熱は、かつてプールの水を介して人から人へ感染が拡大することが多いので名付けられました。症状は、ノドの痛み、目の充血、頭痛、食欲不振が1週間ほど続きます。

このように、アデノウイルスはタイプによって、また患者さんによって、はやり目のように結膜炎症状が強く出たり、ノドの痛み(咽頭炎症状)、咳や発熱などの風邪症状、胃腸症状が強く出たりします。

アデノウイルスの感染を防ぐには

アデノウイルスが引き起こす病気には、扁桃炎(発熱、ノドの痛みなど)、胃腸炎(嘔吐、下痢など)、出血性膀胱炎(血尿、排尿痛など)もあります。ちなみに、アデノウイルスという名称は、アデノイド(腫れた扁桃腺)から分離・発見されたため名付けられました。

アデノウイルスは、飛沫や接触、便などから感染するため、流行期には次の予防法を取ってください。

(1)うがいをする
(2)石けんでのこまめな手洗いを行う
(3)タオルの共用を避ける

もし、アデノウイルスに感染したらどうしたらいいのか、水木教授がアドバイスします。

「アデノウイルスに効く特効薬はありません。そのため症状に合わせた対処療法になりますが、風邪の症状があれば風邪薬を、胃腸炎なら胃腸薬という具合ですが、高熱が続くときは脱水症状に気をつけます。熱で食欲がないときは、ノドごしの良いものがおすすめです」

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