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蚊が命がけで人の血を吸いにくるワケ

ウェザーニュース / 2019年7月22日 5時50分

ウェザーニュース

夏になると飛び回って人の血を吸う蚊ですが、蚊の主食は血ではないことを知っていましたか?

ふだんは蝶や蜂と同じように花の蜜や草の汁を吸っているのです。それなのに、なぜ人の血を吸いに来るのでしょうか。

吸血する蚊はメスだけ

「蚊のエネルギー源(主食)は糖分で、ふだんは花の蜜や草の汁を吸って生活しています。血を吸うのは産卵に必要なタンパク質を摂取するためですから吸血するのはメスだけで、オスはまったく吸血しません」と言うのは、アース製薬・虫ケア用品ブランドマネージャーの北口明宏さんです。

「日本にいる主な蚊は、ヒトスジシマカ(通称ヤブ蚊)、アカイエカ、チカイエカがあげられます。チカイエカだけは1度目の産卵は吸血しませんが、これは非常に珍しくて無吸血産卵性と呼ばれています。しかし、そのほかの蚊の産卵、それとチカイエカの2度目の産卵では、血を吸わないと産卵できないのです。そのためメスは子孫を残すために命がけで血を吸いにくるのです」(北口さん)

犬や猫も蚊に刺されている

「蚊に刺されるのは人ばかりではありません。人がいなかったら、犬や猫などの哺乳類、それにインコなどの鳥類からも吸血します。なお毎年10人前後が発症する日本脳炎は、日本脳炎ウイルスに感染した豚を吸血した蚊を介して人へ感染したものです」(北口さん)

北口さんによると、人間用の電気式の液体蚊とり器と同じように、犬や猫など動物用の電気式の液体蚊とり器があるので、適切に使うとよいそうです。

種によって吸血する時間帯や場所が違う

蚊の種類によって吸血する時間帯と場所が異なります。

「ヒトスジシマカの通称はヤブ蚊という通り、主に昼間に屋外で吸血し、特に夕方(16〜18時)の時間帯に人を刺しに来ます。アカイエカは屋内に侵入し、日没から明け方まで深夜を中心に夜間吸血します。チカイエカはビルの地下の浄化槽などで発生するため、オフィスに出没して人を吸血します。地下鉄などで見かける蚊もこのチカイエカで、年中発生します」(北口さん)

基本はできるだけ肌の露出を避けることですが、虫よけ剤を使うなど、それぞれの蚊の習性に応じて対策しましょう。

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