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夏の時期の気分の落ち込み 「夏季うつ病」とは

ウェザーニュース / 2019年8月21日 12時30分

ウェザーニュース

夏は海や山でレジャーを満喫する人がいる一方、「気分が落ち込んで何もする気がしない」という人がいます。夏は開放的な季節と思われがちですが、「できたら家に閉じこもっていたい」という「夏季うつ病」は少なくないのです。

夏は体だけでなく心も疲れる

「夏は気分が落ち込むという若い女性が少なくありません。季節によって落ち込むことから季節性感情障害(SAD=Seasonal Affective Disorder)と言われる範疇に入ります」と語るのは、精神科医師の吉田勝明さん(横浜相原病院院長)。

吉田さんによると、高温多湿な日本の夏は体への負担が大きく、不眠や食欲不振、冷房病などを引き起こします。それが続くと身体だけでなく心のエネルギーも消費され、身体に現れるのが熱中症なら、心に現れるのが夏季うつ病というわけです。

周りとのギャップで悪循環

「夏季うつ病は女性の発症率は男性の3倍とされますが、女性に多いのは冷房病や女性ホルモンの変調で心身が不調をきたしていることが考えられます。また、周りはハイテンションになって、海だ! 山だ! バーべキューだ!と盛り上がっているため、自分がみすぼらしく思えて、ますます落ち込むという悪循環に陥ります」(吉田さん)

一般的にうつ病の症状は、2週間以上続く抑うつ感、興味・喜びへの関心の低下、食欲不振、入眠困難、早朝覚醒(朝早く目が覚めてしまい再び眠れない)、体重減少などです。夏バテと間違われやすいのですが、夏バテは十分な睡眠・栄養・休息をとれば改善しますが、夏季うつ病はそれでは改善せず、精神的な苦しさも続くことです。

心が苦しければ専門医に診てもらう

「夏季うつ病は暑さが緩んで過ごしやすくなれば改善するので、治療をせずに待つのもいいかもしれません。しかし、重症化して『私はダメな人間』とか『死にたい!』と考えるようなら、精神科や心療内科の専門医に診てもらってください。向精神薬やカウンセリングで改善するはずです」(吉田さん)

つらい気持ちは周囲の人に話しにくいものですが、専門医なら耳を傾けてくれます。心が苦しいようなら受診してはどうでしょうか。

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