哀愁漂う【9月の空】特集

ウェザーニュース / 2019年9月2日 16時30分

ウェザーニュース

9月に入りました。ふと空を見上げると、夏には見られない雲の形がチラホラ…。

天気予報を考え続けて10年。そんな空が大好きな気象予報士が厳選した、9月の空の写真を紹介します。
9月は夏から秋に季節が変わる時期。そしてなんと言っても台風シーズン真っただ中です。

季節が秋になるということは、偏西風が日本の上空を通過するようになり、太平洋高気圧は南に退きます。その結果、温帯低気圧が日本に雨を降らせるようになり、台風が日本に接近するようになります。

空模様としても夏からは大きく変化し、まさに秋空が見られる時期です。

巻雲

これぞ秋!青空に白く薄い雲が気持ちよ~く広がる空。気持ちの良い秋空です。

この雲は巻雲という種類の雲で、一般的に現れる雲の中では最も高いところに発生する雲です。空の高いところは水蒸気の量が少ないため、雲が発生してもこんなに薄い雲にしかならず、爽やかさを演出してくれます。

ただ、この雲は偏西風が強く吹くエリア、つまり前線があるところに発生します。
まだ薄い雲しかできないほど上空にある前線なので、すぐ雨が降るわけではありませんが、時間とともに前線は高度を下げ、それとともに雲も厚みを増していきます。
「翌日には雨が降る」という天気が下り坂のサインとして有名な雲です。

ナミナミ雲(波状雲)

この雲も前線の影響で発生する雲です。雲の種類にかかわらず前線上でできる雲は時々波打つような形になります。

これは、水と空気の境目である水面が、風が吹くことで波打つのと同じ現象です。前線は質が異なる空気の境目なので、そこに風が吹くと空気の流れは波打ち、発生する雲も波打つようになります。

つまり、波打つ雲は前線によって発生している雲ということ。巻雲と同様に、やはり天気は下り坂です。

飛行機雲

飛行機雲は一年中現れますが、9月は空の高いところの湿度が高くなりやすく、飛行機雲が長~くなることがあります。
湿度が高くなるということはこれまた天気は下り坂ということを表しているので、飛行機雲が長~く伸びていると翌日や翌々日は雨になる可能性が高いことが分かります。

特殊な夕焼け

9月は台風シーズン真っただ中です。また、秋雨前線の時期でもあります。これらの現象は非常に湿った空気を連れてきて、ときに大雨をもたらします。

一方、空の様子もこの湿った空気の影響でいろいろと変わりますが、特に印象的なのが紫色の夕焼けです。

台風や秋雨前線の影響で空気中に水滴が多く存在する場合、光は前方散乱という種類の散乱が行われ、遠くの光も鮮やかに届きます。
結果、夕日から届く赤い光と、空からの青い光が雲を同時に照らすことで色がまじりあい紫色の印象的な夕焼けが発生すると考えられます。
一度見ると忘れられない現象ですね!
9月は夏のような入道雲もまだまだ現れますが、秋らしい空もたくさん見られる時期。台風の影響で変化する空も印象的で、季節の進みを感じさせます。

空好きにはたまらない、変化に富む空を楽しめる時期がやってきました!

参考資料など

ウェザーリポートby花*花さん、すばるαさん、瑠璃のしずくさん、yuppyさん

この記事に関連するニュース

トピックスRSS

ランキング