夏バテ対策にシャワーより浴槽入浴が断然いい理由

ウェザーニュース / 2019年9月6日 5時10分

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9月に入っても残暑厳しい日々が続いています。「暑い日は浴槽に入らずにシャワーだけ」という人も多いのではないのでしょうか。でも、寒い冬だけでなく暑い日も、「浴槽入浴」が断然おすすめなのです。

自律神経の乱れが、夏バテのさまざまな症状を引き起こす

なぜ、暑い日でも浴槽入浴がおすすめなのか。それは、夏バテの要因のひとつである「自律神経の乱れ」を解消する効果が期待できるからです。

自律神経は、活動時に優位になる交感神経と、安静時に優位になる副交感神経とからなり、それらがバランスよく働くことで、私たちの体は健康な状態を保つことができます。

ところが、このバランスはさまざまな要因で崩れてしまいます。夏の場合は、冷房による室内と室外での寒暖差や、夜になっても続く暑さ、強い紫外線などで、自律神経のバランスが乱れがちです。

その状態が続くと、疲労感やだるさ、食欲不振、不眠といった夏バテの症状につながってしまうのです。

しかし、湯ぶねにゆったりとつかる浴槽入浴を習慣にすることで、こうした自律神経の乱れを整えることができます。その結果、夏バテも解消できるのです。

浴槽入浴は、3つの作用で心と体の疲れをほぐす

なぜ浴槽入浴によって自律神経が整えられるのでしょうか。理由は、浴槽入浴が持つ「疲労回復」効果にあります。

その疲労回復のカギとなるのが、浴槽入浴が持つ「浮力」「水圧」「温熱」という3つの作用で、それぞれ次のような効果が期待できます。

(1)「浮力作用」による、筋肉を弛める効果
水中では体重が約10分の1になると言われており、筋肉や関節等への負担が減り、体の緊張を弛めることができます。

(2)「水圧作用」による、血行を促進する効果
水中では体にかかる水圧によって、いわば「マッサージ」を受けている状態になり、全身に血液が行き渡りやすくなります。

(3)「温熱作用」による、リラックス効果
皮膚の毛細血管や皮下の血管が広がると、全身の血流が促進されます。温熱作用は自律神経をコントロールする作用もあり、身体がリラックスモードになります。

つまり、浴槽入浴の持つこれら3つの作用により、私たちの心や体はほぐされ、リラックスし、夏の暑さによる疲労も解消できるわけです。

シャワーではリラックスできない!?

シャワー浴にも水圧作用や温熱作用はありますが、疲労回復の効果は浴槽入浴のほうが高いといえます。

たとえば、東京ガス都市生活研究所が行った、「シャワー浴」と肩までお湯につかる「全身浴」の効果を比較した調査があります(被験者は「シャワー浴のみ」「全身浴のみ」というのを1ヵ月間継続)。

それによると、交感神経の働きは全身浴よりもシャワー浴のほうが高く、副交感神経の働きは全身浴のほうが高かったといいます。

交感神経は緊張しているときに、副交感神経はリラックスしているときに優位になりますから、この調査結果からも、シャワー浴よりも全身浴のほうがリラックスできて、疲労回復効果が高いことがわかります。

湯温が高すぎたり、低すぎたりでは逆効果!

ただし、全身浴であっても、お湯の温度が高かったり、低かったりでは、交感神経が優位になりますので、お湯の温度には多少の注意が必要です。

一般的には38℃~40℃くらいのぬるめのお湯で副交感神経が優位になると言われています。

また、入浴時間は全身浴で5~10分くらいがおすすめです。ほどよく体を温めることができ、疲労回復が促されます。

厳しい残暑が続いています。ぬるめのお湯にゆっくりつかって、しっかり夏の疲れをとりましょう。

参考資料など

東京ガス 都市生活研究所HP(https://www.toshiken.com/)、はぴばす(株式会社バスクリン)HP(https://www.bathclin.co.jp/happybath/)

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