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週刊地震情報 2020.02.16 日本域では3年3か月ぶりのM7超の地震

ウェザーニュース / 2020年2月16日 13時7分

ウェザーニュース

この1週間で、国内で観測された地震回数は前週とほぼ同じ水準です。震度3以上の地震は3回発生しています。(2月10~15日の集計)

国内:択捉島南東沖でM7.2 日本域では3年3か月ぶりの規模

国内で震度1以上が観測された地震の回数

13日(木)19時34分頃、択捉島南東沖を震源とするマグニチュード7.2の地震が発生しました。

この地震で、北海道根室市や別海町などで震度4を観測。震度1以上の揺れは北海道から静岡県にかけて太平洋側の広範囲に及んでいます。(地震の規模は速報値のM7.0から暫定値でM7.2に修正されています。)

日本で揺れを感じた地震でマグニチュード7以上は、2016年11月に福島県沖で発生したマグニチュード7.4以来、約3年3か月ぶりです。

異常震域で関東も揺れを感じる

地震のメカニズムは正断層型ではあるものの、ほぼ垂直方向にずれたと解析されています。震源の深さが約155kmであることから、プレート内部が破壊された地震と見られます。震源が深かったため、沈み込んでいる太平洋プレート側で広範囲に揺れる、異常震域と呼ばれる震源の分布になっています。

今回の地震が発生した択捉島南東沖は、巨大地震の発生が懸念されている千島海溝沿いの一部です。この領域では深さ40~50km程度のプレート境界で発生するものと、深さ100~150km程度のプレート内部で発生するものが見られ、今回は後者のタイプです。

千島海溝沿いのやや深い所で発生した点や、メカニズムなどは1993年に発生した釧路沖の地震に類似しています。

今回は震源が択捉島南東沖とやや離れていたため震度4に留まりましたが、もう少し北海道の近い所で発生すればさらに強い揺れに見舞われます。巨大地震だけでなく、こうしたマグニチュード7クラスの地震に対しても注意を払う必要があります。

世界:カスピ海湖岸で地震 過去には大きな地震の発生も

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は2回発生しています。最も大きかったのは前述した択捉島南東沖の地震です。大きな被害を及ぼすような地震はありませんでした。

15日(土)にカスピ海の湖岸、アゼルバイジャンでマグニチュード4.6の地震が発生しています。今回の震源はユーラシアプレートとアラビアプレートの境界に近く、カスピ海を渡るように北西から南東に地震の多い領域が広がっています。

2000年には今回の震源の近くでマグニチュード6.8、そのわずか10日あまりあとには対岸のトルクメニスタンでマグニチュード7.0の地震が発生するなど、直下型の強い地震が時々起きています。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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