【桜開花予想2020】西・東日本の桜開花は例年より早い傾向 東京は観測史上最も早い記録と並ぶ

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ウェザーニュース　第四回桜開花予想

■開花予想のポイント ■

・西・東日本の広範囲で例年よりやや早い〜早い開花予想
・暖冬で九州南部は例年よりやや遅い予想

今年の桜の季節にむけて、ウェザーニュースでは「第四回桜開花予想」を発表します。
過去16年間に「さくらプロジェクト」参加者から寄せられた200万通以上の桜リポートと気象予測をもとに算出。お花見旅行などの計画にお役立てください。

西・東日本の広範囲で例年よりやや早い〜早い開花予想

全国の主な名所の桜開花予想

今年のソメイヨシノの開花はほぼ全国的に例年よりやや早い〜早い予想で、記録的な早さとなる所もありそうです。

3月16日開花予想の東京では統計開始以来最も早い開花日(2002年・2013年)と並ぶ早さとなります。
2019年と比べても早くなる所が多く、1週間程早まる所もある見込みです。

暖冬の影響は九州南部に限定

九州南部では暖冬の影響で休眠打破が遅れている可能性があり、桜の開花は例年・昨年よりやや遅くなる見通しです。 現在のつぼみの生長は、四国で昨年よりやや遅いものの、全体的に昨年と同じかやや早いスピードで進んでいます。

3月から4月の気温は平年より高い予想で、桜のつぼみの生長は引き続き順調に進みます。
特に、3月前半は晴れる日が多く、日差しの暖かさでつぼみの生長が一気に加速します。3月16日に東京、福岡から開花がスタートし、17日に横浜、松山、高知が続きます。3月末までに北陸を含む西・東日本のほぼ全域で開花し、長野でも4月上旬には開花を迎える予想です。

北日本では、3月前半は天気が周期変化し、日本海側を中心に低気圧や寒気の影響を受ける日がありますが、3月後半からは晴れて暖かい日が多くなる見込みです。3月から4月の気温は平年よりやや高い〜高い予想で、つぼみの生長は順調に進みます。早い所では3月30日に仙台、福島から開花を迎え、4月下旬には桜前線が北海道に上陸。函館は4月22日、札幌は4月23日に開花する予想です。

桜のつぼみは順調に生長中

全国2,325本の桜(うちソメイヨシノ1,797本)の「全国つぼみ調査」(※)の結果、現在のつぼみの生長は、四国では昨年同時期よりやや遅れが見られるものの、ほぼ全国的に昨年と同じかやや早いペースで進んでいることがわかりました。

今冬は平年よりも気温が高く、九州南部ではつぼみの休眠打破が遅れている可能性がありますが、その他のエリアは断続的に寒気の影響を受けて休眠打破が行われたとみられます。

2月最終週は高気圧と低気圧が交互に通過し、天気は周期的に変化しました。西日本を中心に、低気圧や寒気の影響で寒い日があったものの暖かい日があり、つぼみの生長が進みました。西日本や東日本では前回(2月20日〜22日)の調査よりも「先が黄色に」なっ た状態のつぼみが増え、「先が緑に」なり始めたつぼみも現れました。この先、西・東日本では天気が周期変化するのに伴って、寒暖の変化がありそうです。ただ、期間全体を通してみると、3月・4月の気温は平年より高い予想のため、つぼみの生長は順調に進んでいく見通しです。

一方、北日本では、まだほとんどのつぼみが「小さく硬い」状態で、実態が詳しくわかるのはもう少し先になりそうです。過去の調 査結果を参考にすると、変化がはっきりと出始めるのは、3月中旬以降になる見込みです。3月〜5月の気温は平年よりやや高い〜高い予想のため、つぼみの生長は順調に進むとみています。

前回(2/26)発表との相違点

東海(静岡県)の開花予想日を3日早めました。その他の地点の開花予想日に変更はありません。
理由は以下の通りです。
(1) 東海(静岡県):「全国つぼみ調査」の結果から、静岡県のつぼみの生長は昨年よりもやや早いペースで進んでいることがわかったため。

(2) その他のエリア:今後の天気・気温傾向に大きな見解変化がなかったため。なお、四国では昨年よりもつぼみの生長の進みがやや遅くなっていますが、3 月の気温の高さから、遅れは挽回されると見ており、開花予想日は変更しませんでした。

関東南部では3月下旬に満開を迎え、西日本・東日本の広範囲で4月上旬にかけて満開の桜を楽しめそうです。桜の季節が待ち遠しいですね。

参考資料など

※第三回桜開花予想からは「全国つぼみ調査」の結果を加味しています。この調査により、つぼみの現在の状況を細かく把握することで、より高い精度で開花日を予想できるようになります。生長するつぼみの変化を見逃さないため、毎週木曜日〜土曜日に「全国つぼみ調査」を行う予定です。