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“桜”で穏やかな気分に 「ピンク色」がもたらす効果

ウェザーニュース / 2020年3月23日 6時0分

ウェザーニュース

桜の美しい時季がやってきました。桜を愛でることの効果について、色彩心理の観点から、一般社団法人色彩心理カウンセリング協会代表理事の洞渕美佐緒さんに教えていただきました。

ピンクで優しい気持ちになれる!?

桜ほど、多くの人が開花から散り際まで注目する花はないでしょう。人々がこれほどまでに桜に心を動かされるのは、桜色の秘密が関係しているといいます。

「桜の花のピンクを見ると、何となくうきうき、わくわくしますよね。色とは、光の特定の波長を目で感じとっているものです。太陽の光は、雨粒で屈折すると虹色が現れるように、赤、黄、緑、青など全ての色を含んでいます。色にはそれぞれ特徴があり、私たちの心理や行動に大きな影響を与えています。ピンクは、愛情の色。若さや女性らしさ、優しさ、幸せなどのイメージがあり、具体的には次のような効果があるとされています」(洞渕さん)

【ピンク色がもたらす効果】
・女性ホルモンの分泌を促す
・愛情や思いやりをもたらす
・緊張を和らげ、優しい気持ちを引き出す
・脳を活性化させる
・他人への依存を引き起こす場合もある

さらに、ピンクのなかでも桜色には独特の効果もあるようです。

「ピンクといっても、ショッキングピンクのような濃いものから、ベビーピンクのように淡いものまであります。濃いピンクは色相環(色を連続した波長の順に並べたもの)では赤と紫の間にあり、元気で活発なイメージです。淡い色味のピンクは、ピンクに白が加わっていると考えます。白には純粋でけがれのないイメージがありますが、1つの色にプラスすることで色味が優しくなり、すがすがしさ、若々しさが感じられるようになります。

桜のピンクは淡いものからやや濃いものまでありますが、基本的には清らかに、気持ちを新たにしてくれる色と言えます。見ていると自分の中の母性が滲み出て、みんなを守ってあげたい、包んであげたいという、優しさが生まれやすくなるのです。清らかさもあり、春のスタートにあたって、ぴったりの色です」(洞渕さん)

その他に自然と湧いてくる感情も

さらに、桜には日本の文化との深い関係もあります。

「日本人は、ピンクの花というと桜を1番に挙げる人が多いですね。桜の花には、お花見でみんなで賑やかにお弁当を食べたり、家族との楽しい時間など、人と人との温かいつながりにまつわる思いが積み重なっている傾向があります。

人は色を見ると、目や皮膚など“五感”で何かを感じるだけでなく、さらに別の感情も引き出されてきます。桜の花と見るときも、ピンク色を感じるだけでなく、日本の文化、情緒が加味された感情が湧いてきているのです」(洞渕さん)

桜の花を愛でることで心が豊かになり、穏やかな気分になれるのですね。この春はいつもよりじっくり桜を眺めてみませんか。

参考資料など

取材協力/一般社団法人色彩心理カウンセリング協会(https://shikisaishinri.jp/)

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