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緊急事態宣言解除で気になるオフィスの換気 窓が開かない場合の対策は

ウェザーニュース / 2020年5月27日 11時0分

ウェザーニュース

新型コロナウイルス感染拡大による緊急事態宣言が解除され、自宅でのテレワークからオフィスでの業務再開となっている企業も増え始めています。

しかし、ウイルスの脅威はこれからも続きます。また、暑さへの備えも必要な時期へと突入していきます。

これらの対策として重要となる「オフィスの効果的な換気法」について、空気の流れに詳しいダイキン工業のコーポレートコミュニケーション室広報グループ、重政周之(しげまさ・ちかし)さんに伺いました。

窓開け換気は2ヵ所開いて回数を増やす

「まず、自分のオフィスに設置されている換気設備のタイプを知り、どう稼働させるべきなのかを改めて確認・理解することが必要です。そのうえで、大人数が長時間の会議を行う場合などはCO2がよどみやすくなります。換気設備に任せるだけでなく、窓やドアを開けて積極的に空気を入れ替えることも有効です。

窓を開けて換気をするとき、1時間に10分程度が目安とされていますが、1時間に5分の換気を2回するといったように、回数を多くしたほうが効果は大きくなります。休憩時間なども有効に使って換気しましょう」(重政さん)

「窓開けは1ヵ所だけでなく、2ヵ所にすることで空気の通り道ができ、効率的な換気ができます。ただし、近くの窓同士だと狭い範囲でしか空気が換気されません。2つの窓が対角線上にあると、さらに効率的です。また、窓を開けても風が少ししか入ってこないと感じたら、入ってくる側の窓を小さく、出ていく側の窓を大きく開けると部屋の空気が攪拌(かくはん)され、より広い範囲で換気されます」(重政さん)

窓のない個室では奥とドアに扇風機を置く

できれば窓のない個室での会議は避けたいところですが、オフィスの構造上やむを得ないケースも多々生じます。その際まず、天井にある換気口(排気)の位置を確認することが必要だそうです。

「換気口が個室の外にある場合は、ドアを開けて扇風機などで部屋の外に空気を出すようにしましょう。個室の奥とドア部分の両方に扇風機やサーキュレーターを置くと、より効率的です。換気口が中にある場合は、ドアを開けて扇風機などで部屋の中へ風を送り込むようにします」(重政さん)

窓が開かないオフィスの場合は?

窓が開かない大型のオフィスビルの広い空間では、大型の機械で換気をしたほうが効率がよく、規模に応じて建築基準法に定められた換気設備が設置されていますので、基本的には室内の換気がきちんとなされているそうです。

「ただし、時間帯によっては換気設備が動いていない場合もあります。時差勤務や休日出勤の場合などには、お勤め先の担当部門や管理会社に確認しておくことをおすすめします」(重政さん)

いずれの場合でも換気口やフィルターに汚れがつかないよう、清掃はこまめに。また、会議では途中で必ずドア開け換気をしたり、退出時には必ずドアを開けたままにしたりしておくなど「会議室の換気ルール」を定め、無理なく上手にできるオフィスの換気を習慣化しましょう。

これから暑さが増す季節、窓を開けられるオフィスなら毎朝始業前に「窓開け換気」を実践することが有効です。「夜間にこもった熱気とよどんだ空気を排出することで、少しでも室温を下げてからエアコンを入れるほうが、節電にもつながります」(重政さん)とのことです。

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