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数字でみる雷の威力とは?

ウェザーニュース / 2020年9月12日 10時45分

ウェザーニュース

ゲリラ豪雨などにより雷に遭遇する機会が多くなる季節です。空を切り裂く稲妻、大地を震わせる雷鳴。雷はどれほどの威力があるのでしょうか。雷発生器を使って避雷器や電線類などの製品試験を行なっている雷専門メーカー、音羽電機工業(本社・兵庫県尼崎市)に聞きました。

稲妻の温度は太陽表面の5倍

「世界中の雷研究者が観測した結果、雷の威力を数字で表すと次の表のようになります」(音羽電機工業)

「稲妻は1000分の1秒と一瞬ですが、3万℃の高温になるため、周囲の空気が急速に膨張して衝撃波が生じ、雷鳴として聞こえるのです。ちなみに、太陽の表面温度が約6000℃なので、稲妻の3万℃はその5倍になります」(音羽電機工業)

家庭の電力に換算すると…

雷の電気を貯めておくことはできませんが、もし貯めておいて一般家庭の電気として使えたらどうでしょうか。

「雷のエネルギーは10kWh~500kWhといわれています。大きな雷1発で50世帯の1日分の電気をまかなえることになります(1世帯が1日に10kWh使用の場合)。莫大なエネルギーなのですが、1000分の1秒という瞬間的な発生なのでこうなります」(音羽電機工業)

雷発生器のスケールは?

音羽電機工業の雷発生器はどのくらいの威力があるのでしょうか。

「実際の雷と同じ電圧やエネルギーを持つ雷発生器となるときわめて大きくなり、莫大な費用がかかります。実際にはつくれません。弊社では高電圧が必要なら160万Vまで上げますが、電流は1000A止まり。大電流が必要な場合は、最大電圧は20万V、最大電流20万Aの電流発生器を用います。

実際の雷と比べると、電圧が500分の1、電流がほぼ互角なので、雷発生器のスケールは実際の雷の500分の1程度といえます」(音羽電機工業)

その雷発生器でどんなことをしているのでしょうか。

「主に製品試験です。避雷器や電線類に落雷を想定した電圧・電流を流して製品評価試験を行なっています。お客様へ見せるためのデモンストレーションとして、木片に落雷並みの電流を流して破壊したりします」(音羽電機工業)

今は雷発生が多い季節です。身の安全を確保した上で凄まじい威力に目をみはってはいかがでしょうか。

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