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最初の“すすぎ”の水が決め手!美味しいお米の炊き方4つのポイント

ウェザーニュース / 2020年11月3日 9時15分

ウェザーニュース

10月末から11月中旬にかけては、全国で収穫された新米が出そろう時季といわれています。せっかくの新米も、炊き方を間違えると美味しく食べることができなくなってしまいます。

五ツ星お米マイスターの資格を持ち、東京・都立大学駅前で米穀店「スズノブ」を営む西島豊造さんに、新米をより美味しく炊き上げるためのテクニックを伺いました。

お米は詰め込みすぎない

まずは、お米の量を計るところから教えてもらいましょう。

「炊き上がりの際に誤差が出ないよう、計量カップに入れたお米は軽く振って詰め、割りばしなどを使ってすりきり1杯を正確に計るのがポイントです。2合、3合と炊く量が増えるにつれて誤差が出やすくなりますので、お米はきつきつに詰め込みすぎないようにしましょう」(西島さん)

正確に量を計ったら、お米をボウルに移し、すすぎと研ぎにかかります。炊飯器の内釜でも構いませんが、長期間使っていると傷が付きやすくなるので、ボウルが好ましいそうです。米粒が網目に刺さって割れたり削れたりするので、ざるも使わないほうが良いといいます。

最初のすすぎが一番のポイント

「まず、お米をすすぎますが、少なくとも初めの1回だけは、冷蔵庫で冷やした浄水か軟水のミネラルウオーターを使ってください。

お米にも“種を残そう”という本能があるため、最初にかかった水を一気に給水してしまい、二度と排水しなくなります。そのため最初のすすぎの一杯は不純物が少ない、奇麗な水を使ったほうが美味しく炊き上がるのです」(西島さん)

理想的なのは、お米が育った田んぼの水と同じ水質の水を用いて炊くことだそうです。産地と同じ水系の流域で採取されたミネラルウオーターでお米を炊いてみるのも、良いかもしれません。

「すべてのお米が浸るくらいに水を入れ、軽くかき混ぜて素早く水を捨てましょう。その後、同じやりかたでもう一度すすぎます。2回目以降は水道水でも大丈夫です」(西島さん)

すすぎ終わって水を捨てた状態のままで、お米を研ぎます。ザルに移し替えたり、新しくお水を入れたりはしないでください。

「手をソフトボールを握るような形にして、一定のリズムとスピードを保って20回程度かき混ぜましょう。“シャカシャカ”という音を立てるようにするのがコツです」(西島さん)

研ぎ終えたら、真っ白な研ぎ汁が出ますが濃くてそのままでは流し落とせないので、素早く水を注いで掻き回し、研ぎ汁を薄めて2回すすぎます。その時点で水に浸したお米が見えていれば研ぎ終わりです。水が多少薄く濁っていても問題はありません。

「いままでの研ぎのイメージからすると短いようですが、現在は精米技術が進歩しているので、お米にはほとんどヌカなどは付いていません。逆に研ぎすぎると、お米にダメージを与えてしまいます」(西島さん)

ただし、濁り水が濃かったりお米が匂ったりした場合は、もう一度、研ぎの作業を繰り返してください。その時の研ぐ回数は1回目の半分、10回程度だと西島さんはいいます。

ご飯は4分の1ずつ分けて上に載せてほぐす

研ぎ終わったらお米を炊飯器の内釜に移して、浄水かミネラルウオーターを適量注ぎます。「お米にもよりますが、一般的には現在のお米は米粒内に含まれてる水分量が決まっているので、新米だからといって水の量を減らす必要はありません」と西島さんはいいます。また、近年の炊飯器はスイッチを入れると吸水・炊飯・蒸らしまで自動でしてくれる設定になっているので、あらためて吸水の時間を取る必要はないそうです。

「お米が炊き上がってブザーが鳴ったら、すぐに炊飯器のふたを開けて蒸気や余分な水分を飛ばしてください。蒸らしも自動的に終わっているので、閉めたままにしておくとふたの裏に付いている水滴がお米に落ち、べたつきの原因になりますし、蒸らし過ぎとなり美味しさも失われてしまいます。

続いて、ご飯をほぐしましょう。最初にご飯にしゃもじを刺して十字に切り、4分割します。そのうちの一つをひっくり返し、残り4分の3の上に載せます。最後に載せたご飯の粒を潰さないように意識しながら、米粒の間に空気を入れて一粒ずつ切り離していくようなイメージで、しゃもじを使ってふっくらと広げていきます。

残りも4分の1ずつ、この動きを繰り返してほぐしていってください。内釜の下の部分のご飯が固まってしまうのを防ぐためのテクニックだけではなく、米粒内に粘りと旨味を閉じ込めることが出来るので、冷めても美味しいご飯に仕上がります」(西島さん)

お米がおいしく食べられるのは、精米してから常温だと2週間程度、冷蔵保存で1か月半程度が目安だそうです。まとめ買いせず、正しい方法で保存し炊き上げる。それを心がけて好みの品種を見つけ、新米をより美味しく味わいましょう。

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