冬に重宝する乾燥機、洗濯ネット使用はOK? NG?
ウェザーニュース / 2020年12月20日 5時40分
洗濯物が乾きにくい真冬は乾燥機が役立ちます。けれど、洗濯物を洗濯機ネットに入れた状態で乾燥機にかけると、乾燥ムラができることがあります。
洗濯ネットは手軽で便利ですが、「じつは洗濯ネットを乾燥機に入れて利用できるケースは、限られています」と、全国で家事代行サービスなどを展開するカジタク・サプライヤーチームの鈴木健吾さんは言います。鈴木さんに、乾燥機での洗濯ネット使用時に注意したいポイントを伺いました。
小物衣類以外は洗濯ネットから出して乾燥機へ
「乾燥機を使うとき、洗濯ネットに入れた服は出してから乾燥機に入れるのが無難です。洗濯ネットに入れたままだと乾燥機の温風が当たる箇所が限定されて、乾燥にムラができるからです。
ジーンズのポケットや折り目があるデザインの服は厚みのある部分が生乾きになります。乾燥機に対応した洗濯ネットも存在しますが、一般的な市販の洗濯ネットを使用している場合は、いったん服を取り出してから乾燥するのがベストです」(鈴木さん)
それでは、洗濯ネットに入れて乾燥機にかけたほうがいいのは、どんな衣類なのでしょうか。
「小物衣類です。サイズが小さくフィルターを詰まらせたり乾燥ドラムに入り込んだりする可能性もあるので、小物衣類は洗濯ネットに入れた状態で乾燥機を使用したほうがいいのです。小物衣類は普通の衣類より薄手の生地のものが多く、洗濯ネットへ入れても乾燥しやすく、乾燥ムラができにくくなります。
洗濯の際、スパンコールや装飾が施されている衣類は、裏返しにしてから洗濯ネットに入れる必要があります。裏返しにすることで衣類の摩擦を防ぎ、生地を傷めずにすみますし、乾燥機はもちろん、洗濯機本体を傷めることも少なくなります。洗濯ネットは消耗品なので、定期的に買い替えも必要です」(鈴木さん)
コインランドリーの乾燥機は高温状態に注意を
コインランドリーの大型乾燥機を利用する場合の注意点はあるのでしょうか。
「コインランドリーに設置してある業務用の乾燥機を使う時は、温度に気をつけなければいけません。一般家庭の乾燥機と違い、コインランドリーの乾燥機は高温のため、熱に弱い衣類は縮む可能性があります。とくに乾燥に弱い小物衣類や靴下は、洗濯ネットを積極的に活用しましょう。万が一衣類が縮んでしまった場合は、スチームアイロンを丁寧にかけて伸ばします。
小物衣類であっても洗濯ネットどころか、乾燥機そのものに対応していない物さえあります。ラベルに『タンブラー乾燥禁止』と明記されていたら、自然乾燥に切り替えましょう。強引に乾燥機で乾かすと、衣類の毛羽立ちやシワの原因になります。
洗濯ネットは、使い方を間違えるとトラブルの原因になりますが、上手に使えば、衣類の状態を長く保て、毛玉の付着や型崩れを防止することができます」(鈴木さん)
乾燥機と洗濯ネットを併用する場合、小物衣類以外については注意が必要です。洗濯ネットの正しい使い方を理解して大切な衣類を守り、長く使えるように心掛けましょう。
参考資料など
取材協力:アクティア株式会社(https://www.kajitaku.com/)
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