北陸の平野部で記録的な大雪 12月の寒波との違いは?
ウェザーニュース / 2021年1月9日 17時40分
7日(木)頃から日本列島を襲った寒波による大雪は、12月の寒波と違い海沿いの平野部で記録的な大雪になったことが挙げられます。
富山県富山市では最深積雪121cmを観測、新潟県上越市・高田では8日(金)の日降雪量が103cmに達しました。いずれも1986年以来、35年ぶりの記録です。
12月の寒波の際は同じ北陸でも新潟県津南町や湯沢町など山沿いが大雪の中心で、富山市は36cmにとどまるなど、平野部の積雪はそこまで多くはなりませんでした。
上空の寒気の強さとトラフ(気圧の谷)の位置に違い

12月と今回の寒波の比較
ウェザーニューズ予報センターの解析責任者の見解では、大きな違いとなったのは寒気の強さと上空のトラフ(気圧の谷)の位置です。
上空のトラフ(気圧の谷)の位置を比較すると、今回の方が西に位置していたため、JPCZ(日本海寒帯気団収束帯)が南下をせず、北陸方面に停滞することになりました。
上空5000m付近で-39℃以下の非常に強い寒気の分布を見ると、昨年12月の時に比べ今回の方が圧倒的に広く、北陸上空で比較すると2~3℃ほど強くなっています。それに加えて日本海の海面水温が平年より高い状態が続いたことで、海上での雪雲の発達が顕著となり、雲の高さは12月を上回る5000m前後まで発達し。海沿いの平野部でも多量の雪が降ったと見られます。一方で12月の寒波の際は、雪雲が山にぶつかる内陸で特に積雪が増えていました。
明日10日(日)には大雪の峠を越える

10日(日)夕方までの積雪の予想
今夜にかけて活発な雪雲が石川県や福井県を中心とした北陸地方に流れ込みやすい状況が続き、6時間で20cmに達するような急激な積雪の増加のおそれがあります。明日10日(日)午後になると強い寒気が東に離れるため、雪のピークは過ぎる見込みです。
それでも明日10日(日)夕方にかけての24時間の積雪の予想は、北陸の山沿いで50cm以上、平野部でも20~50cmの積雪が予想されます。
雪が落ち着いたタイミングで除雪作業を行う方が多いかと思われますが、大量の雪が降ったため普段よりも危険性が増しています。入念な安全の確保をした上で、作業を行ってください。
参考資料など
写真:ウェザーリポート(ウェザーニュースアプリからの投稿)
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