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卵の赤玉と白玉は何が違うの? 意外と知らない卵の秘密

ウェザーニュース / 2021年4月26日 5時0分

ウェザーニュース

今では養鶏場で1年中生産されている卵ですが、かつて原種に近い鶏は春にしか卵を産まなかったことから、卵の旬は春とされていました。品種の掛け合わせが進んだ現在でも、1年の間で鶏のコンデションが最も良くなるので、「春卵は美味」とされているそうです。

ところで、卵の殻の色には大きく分けて赤い色の赤玉と白い色の白玉がありますが、中身に違いはあるのでしょうか。詳しい話を卵生産のプロ、株式会社藤野屋の代表取締役・甲斐昇一郎さんに伺いました。

殻の色によって中身に違いはない

「よく『赤玉の方が栄養豊富では?』とか、『赤玉の方がおいしい』といった話を聞きますが、赤玉と白玉では栄養価や味などに違いはありません。赤玉は少し値段が高い場合もあり、白玉より高級な感じがすることからこうした誤解が生まれたのだと思います」(甲斐さん)

それでは、なぜ殻の色が違うのでしょうか?

「殻の色の違いは、産む鶏の種類で決まります。白玉は『ジュリア』『ジュリアライト』という鶏が、赤玉は主に『ボリスブラウン』という鶏が産みます。また、数は少ないものの桜色や、薄い青の殻の色をした卵を産む鶏もいます」(甲斐さん)

では、赤玉の方が値段が少し高い場合が多いのはなぜでしょうか。

「ひと昔前は、赤玉を産む鶏は白玉を産む鶏より産卵する数が少なく、赤玉1個にかかるコストが白玉より高かったために販売価格に影響していました。しかし、最近では鶏の品種改良も進んで、産卵数の差も少なくなってきたので、価格差もなくなってきているようです」(甲斐さん)

これからの時期は特に保存に注意

これから気温が上がる夏にかけては、細菌性の食中毒が増える時期です。卵はサルモネラ菌による食中毒の原因食品の一つになっているので、保存には注意しましょう。

「現在日本で市販されている卵のほとんどは、生で食べることが想定され生産されているので、出荷前に殺菌消毒されていることがほとんどです。そのため、卵の殻からサルモネラ菌に感染することはあまりないのですが、ごく稀に卵の中身がサルモネラ菌に侵されていることがあるので、特に生卵を食べるときなどは、注意が必要です。持ち帰った卵は、すぐに冷蔵庫に入れて賞味期限内に食べるようにしましょう。

また、保存するときは、尖った方を下向きにしてください。卵の丸くなっているほうには気室があり、丸い方を下に向けると、卵黄と気室内の空気が触れやすくなって細菌が入り込む可能性が高くなるのです」(甲斐さん)

さらに、温度や湿度を一定に保ちやすいこともあり、パックから出さずに冷蔵庫で保存する方がよいそうです。

気温が高くなってくるこれからの時期はより一層、保存方法にも注意しながら、おいしい「春卵」を味わいましょう。

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