便秘改善・美肌効果も!? 今が旬のきくらげには女性に嬉しい栄養成分が詰まっていた

ウェザーニュース

8月にかけて旬が続くきくらげ。以前は乾燥したものしか見かけませんでしたが、最近では生のものが販売されるようになりました。

プリプリした食感が特徴で中華料理には欠かせない食材です。クセのない淡泊な味のきくらげは、実は栄養豊富なキノコだといいます。詳しい話を野菜ソムリエプロの吉田謹子さんに伺いました。

女性に嬉しい栄養成分がいっぱい

炒め物やスープなどの料理を引き立てる名脇役の印象が強いきくらげ。特に女性は積極的に摂りたい食材だそうです。

「特筆すべき栄養成分としては、食物繊維、鉄分、ビタミンD、カリウムなどが挙げられます。

食物繊維は、特に不溶性食物繊維が豊富なので、腸を動かすことで便秘の改善や、腸内の有害物質を排出などの整腸作用が期待できます。

鉄分は100g中に10mg含まれており、レバーの約2.5倍に相当します。鉄分が不足すると貧血や肌の新陳代謝が低下してシミができやすくなるので、日射しが強い夏には特に摂りたい栄養素のひとつです。

骨や歯を丈夫にして骨粗鬆症などを予防するビタミンDや、体内の水分バランスを整えてむくみの改善などが見込めるカリウムも豊富です。

このように、女性にとって不足しがちなビタミンDを補ってくれて、便秘改善・美肌・むくみ改善まで期待できるきくらげは、すぐれた食材といえます」(吉田さん)

一緒に食べると効果アップ？

きくらげの鉄分を効率よく摂取するためには、ビタミンCを一緒に摂ることが良いといいます。

「ビタミンCが豊富な野菜が入った八宝菜や具だくさんのスープなどは、きくらげの栄養を効率的に摂る上で理にかなった組み合わせになります。より効率性を上げるためには、炒め物でピーマンやジャガイモなど、加熱してもビタミンCが流出しにくい野菜を加えると良いでしょう」(吉田さん)

黒と白、栄養成分が異なる

きくらげの中には白いものもあるようですが、何か違いはありますか？

「きくらげには大きく分けて黒きくらげと白きくらげがあります。この2つは色の違いだけでなく、品種がそもそも違います。

黒きくらげは炒め物やラーメンのトッピングなどでおなじみですが、あまり見かけない白きくらげは高級品で、中国では薬膳料理の高級食材として知られています。

ともに味も香りもそれほどありませんが、白きくらげは甘く煮てデザートにもなる食材です。見た目だけでなく栄養にも違いがあります。白きくらげは黒きくらげに比べてビタミンDやカルシウムなどは少ないのですが、美肌効果がある植物性コラーゲンが豊富で、不溶性の食物繊維が約2倍含まれています」(吉田さん)

乾燥もの、生のものでは食感が異なります。乾燥ものはコリコリとした歯応えがあり、生のものはクラゲのようなプリプリとした食感。乾燥ものは炒め物、生のものは酢の物やサラダにするとおいしく食べられるとのことです。

これから体力が消耗する夏。きくらげを上手に食卓に取り入れてみましょう。