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桃は冷凍できる!? 桃を美味しく食べるための保存法

ウェザーニュース / 2021年7月17日 5時12分

ウェザーニュース

香りのよい桃が店頭に並ぶ時季になりました。露地栽培の出荷は早生(わせ)が、だいたい8月初旬から始まり、晩生(おくて)の9月中旬まで続きます。桃は扱いを丁寧にしないと傷みやすい果物です。

ウェザーニュースで桃の保存についてアンケート調査を行ったところ、全体では冷蔵庫が63%、常温が37%という結果でした。地域別に詳しく見ると、気温が高くなる西のエリアほど、冷蔵庫で保存している人が多くなる傾向にあるようです。

桃は上手に保存すれば好みの固さでおいしくいただけると言います。詳しい話を山形県天童市のフルーツ農家、後藤広美さんに伺いました。

品種によって旬も味も変わる

「うちの農園では7品種の桃をつくっています。8月中旬に早生の『あかつき』からはじまって、8月下旬には『おどろき』『黄金桃』『幸茜』、9月上旬に『美晴白桃』『さくら白桃』、9月中旬に『玉うさぎ』を出荷していきます。

このうち、『あかつき』は果肉まで赤く、『黄金桃』は果肉と皮が黄色いなど色にも違いがあります。また、完熟しても果肉がしっかりしている『おどろき』『幸茜』『さくら白桃』やうちでは栽培していませんが、果肉がとろけるような柔らかさになる『白鳳』など、品種によって食感も異なります。そのため、好みに合わせて品種を選ぶとよいでしょう」(後藤さん)

桃は追熟させて好みの固さに

果肉が柔らかい品種でも店頭に並ぶ桃は、食べ頃前の少し固いものが多いようですが、どのように保存すれば良いのでしょうか。

「桃はエチレンガスを放出して追熟する果物です。買ってきた桃を見て、全体が固く枝についていた部分が黄緑色をしているものはまだ完熟前です。柔らかい桃が好きなら追熟させるために新聞紙やキッチンペーパーでやさしく包み、風通しのよい冷暗所に常温で2~3日置いておきます」(後藤さん)

風通しがよいといっても、エアコンや扇風機の風がくるところは、乾燥で桃が傷む原因になるのでNGだそうです。

「追熟してくると、枝についていた部分が黄色っぽく変化し、皮が少し透き通った感じに見えるようになります。こうなると追熟完了です。食べる2時間前ぐらいに冷蔵庫で冷やしてください。冷やしすぎると甘みを感じにくくなるので注意しましょう。

追熟完了したものは、新聞紙でくるんだまま乾燥しないようにポリ袋などに入れ、冷蔵庫の野菜室に入れれば1週間程度は保存できます。ただし、時間が経てば味が落ちるので、なるべく早く食べるようにしてください。

以前、アルミホイルでくるむと長持ちすると話題になりましたが、くるむ際に桃の表面を傷つけてしまい、そこから傷むことがありますので、うちの農園ではおすすめしていません」(後藤さん)

丸ごと冷凍、食べる時は半解凍

たくさん桃をいただいた時などは、食べきれずに困ることもあります。そういう場合はどうすればよいでしょうか。

「食べきれない桃は丸ごと冷凍することをおすすめします。水洗いした桃を皮ごとラップでくるみ、チャック付きの保存袋に入れてなるべく空気を抜いてから冷凍します。これで1ヵ月は保存できます。

解凍しはじめると、皮はするっとむけます。ただし、半解凍のシャーベット状態で食べるようにしましょう。完全解凍してしまうと、水分が抜けてスカスカになってしまいます。注意してください。

また、スムージーにするのもおすすめです。冷凍しても生のままでもできますが、変色しやすいので作る際には桃は、皮をむいたらレモン汁を入れるか、薄い塩水に浸けてからミキサーにかけると、きれいな色のスムージーができます。これを冷凍しておけば、いつでも好きな時においしいスムージーを飲むことができます」(後藤さん)

桃にはミネラル類のカリウムやビタミンC、E、食物繊維の一種のペクチンが含まれています。夏の水分、栄養補給にみずみずしくて甘い桃をたっぷりいただきましょう。

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