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お湯や乾燥機は大丈夫? ジーンズの色落ちや縮みを防ぐ洗濯方法

ウェザーニュース / 2021年11月9日 12時18分

ウェザーニュース

新型コロナウイルス予防の緊急事態宣言などが解除され、野外で活動する機会が増えたこの秋。丈夫でおしゃれなデニム製ジーンズの本格的な出番がやってきました。けれど、家庭で洗濯する機会が多いジーンズは、色落ちや縮みが気になる存在でもあります。

ウェザーニュースのアンケート調査によると、ジーパンの洗濯には「特に気を使っていない」と回答した人が55%と最も高い割合となりました。その他は、「洗い方に気をつかっている」が14%、「干し方に気をつかっている」が13%、「両方気をつかっている」が18%という結果です。

アンケート結果

気温が下がる秋口の洗濯ですが、ジーンズをお湯で洗ったり、乾燥機を使ったりしても大丈夫なのでしょうか。ジーンズの正しい洗濯方法について、NPO法人クリーニング・カスタマーズサポート(福島県須賀川市)の鈴木和幸代表に伺いました。

インディゴは色落ちしやすい染料

ジーンズを洗濯すると色落ちしたり縮んでしまったりするのはなぜでしょうか。

「ジーンズは丈夫な製品が多いため、色落ちくらいあまり気にしないという方は、基本的に普通に洗っても問題ありません。ただし、できるだけ色落ちや縮みなどのダメージを減らしたいという方は、いくつか注意するポイントがあります。特にヴィンテージ品の取り扱いにはくれぐれもご注意下さい。

色落ちは、染料として使われている『インディゴ』特有の性質が原因です。染料としてのインディゴは水や摩擦に弱いため、洗濯の際に色落ちしやすい性質をもっています。直射日光にも弱く、干す際にも色落ちしやすい傾向があるのです。

デニムは綿糸を撚(よ)り合わせた生地ですが、綿はもともと水を吸ったのちに乾かすと縮みやすい性質をもっています。特に『ファーストウオッシュ』と呼ばれる最初の洗濯の際、生地に付着した糊が落ちることもあって、ひどい縮みが生じます。洗っていない『ノンウオッシュ』の段階と比べると、部位によって異なりますが、一度の洗濯で2~6%(1~2サイズ)ほど縮んでしまうこともあります」(鈴木代表)

色落ちや縮みを防ぐために、洗濯の前に必要な準備はありますか。

「ほかの洗濯物への色移りを避けるにはジーンズのみで洗濯するのが効果的ですが、分けられないときはジーンズを裏返してください。裏返したジーンズは洗濯ネットに入れてから洗うと、色落ちが防止されて素材の風合いも保たれやすくなります」(鈴木代表)

お湯はNG、使う洗剤にも要注意

洗濯機で洗う場合のポイントを教えてください。

「手洗いの場合も同様ですが、お湯は使わず水で洗ってください。お湯は汚れ落としに効果がありますが、色落ちがより進んでしまいます。

漂白剤は使わず、中性洗剤を用いてください。液体洗剤の場合、説明書では通常『水4Lに対して洗剤10mL』が目安とされていますが、それよりもやや薄めの『水5Lに対して洗剤10mL』程度にしておくと、色落ち防止の効果が高まります。ジーンズ専用の洗剤も販売されています。

粉末洗剤の場合は、水にしっかり溶かし切らせてください。溶け残りがあると、まだらな色落ちが生じやすくなるためです」(鈴木代表)

また、なるべく短い時間のコースを選ぶと良いといいます。

「ジーンズを洗濯機で洗うときは、ダメージの少ない『ドライコース』『おしゃれ着コース』などを用います。さらに『時短モード』『お急ぎコース』などなるべく短い時間のほうが、色落ち防止になります。脱水はしわを防止するため、ジーンズを無造作に槽に入れず水流に沿ってくるりと流れるようにします。脱水時間は1分間が目安です」(鈴木代表)

つけ置いたのちの手洗いがより効果的

「洗濯機だと、どうしても色落ちが心配、という方は手洗いしてください。手間はかかりますが、色落ち防止の効果は高まります。

まず、中性洗剤を薄めに溶かした水を入れた洗濯桶に、裏返したジーンズを10~15分間つけ置きます。それだけである程度の汚れが落ち、色落ちも少なく抑えられます。

水がジーンズにしみ込んだら、押し洗いします。ジーンズの向きを変えながら2~3回押し洗いしたのち、水を取り替えて泡が出なくなるまですすぎます。脱水は洗濯機を使い、同じく水流に沿って流れるように入れ、1分間が目安です」(鈴木代表)

乾燥機は使わずに、「上下さかさま」に干す

裾を上にして吊るし干しがオススメ

乾燥機は使って大丈夫でしょうか。

「デニム生地は熱に弱いうえに、伸縮性をもたせるために綿糸同士の間隔を保った織り方をしているので、高温の風を長時間受ける乾燥機の使用はNGです。

とはいえ、湿ったままのジーンズを放置すると色落ちが進み、洗剤が付着したままで部分的に白くなる恐れもありますので、洗濯・脱水後はすぐに干しましょう。直射日光は紫外線による変色などが起こりやすくなるため、デニム生地は風通しのいい場所での日陰干しが基本です。

さらに、裏返しのまま上下さかさまに干します。ジーンズはウエスト側のほうが重いので、自重でしわが伸びやすくなるからです。また、裾を筒状に広げて干すと風通しがよくなって、乾きやすくなります」(鈴木代表)

最近はポリウレタンを使ったストレッチ素材のジーンズも増えていますが、着心地が良くなる反面、水や熱などに弱いため劣化しやすく、寿命が早い製品も多いといいます。乾燥機の使用を控えるのはもちろん、浸け置き洗いは避けるなど、洗濯にもより一層の注意が必要だそうです。

日差しが降り注ぎ、過ごしやすい気温の日々が続くようになったこの秋。こもりがちだった室内から、きれいに仕上がったジーンズを身に付け、野外で秋ならではの楽しみを満喫してみてはいかがでしょうか。

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