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汗の季節に注意したい手足の水ぶくれ、汗疱(かんぽう)って何?

ウェザーニュース / 2022年6月29日 5時0分

ウェザーニュース

手のひらや足の裏に小さなブツブツができたり、皮がむけてくることはないでしょうか。汗づまりで起きる肌トラブル・汗疱(かんぽう)について、皮膚科専門医の野村皮膚科医院(横浜市神奈川区)院長の野村有子先生に教えていただきます。

手のひらや足の裏のプツプツ?

これからの季節は汗や蒸し暑さから、肌にさまざまなトラブルが起きやすくなります。汗疱もその1つ。

「汗疱とは、いわば手足にできるあせもです。皮膚に約0.5〜数mmの小さな水ぶくれがブツブツできたり、皮がめくれたりします。小さな水ぶくれがくっついて大きくなったり、水ぶくれ周辺が赤くなりかゆみを伴うこともあります。異汗性湿疹(いかんせいしっしん)とも呼ばれます。

汗腺で作られた汗が、角層の中に詰まって、溜まってしまうことで引き起こされる、といわれています。手のひら、足の裏のほか、手足の指の間など汗をかきやすい部位にできます。

汗疱になりやすいのは、小児から思春期くらいまでの子どもや、手足に汗をかきやすい人です。また、コロナ禍にあって、長時間ゴム手袋を使用して手が蒸れてしまう人も悩まされることがあるようです。

さらに、気候が不安定で寒暖差が大きい日が続くと、汗が詰まりやすくなるといわれています」(野村先生)

汗疱になってしまったら?

汗疱になったときは、どうしたらよいのでしょうか。

「水ぶくれを潰したり、めくれた皮を無理にむしるのは厳禁です。水ぶくれがつぶれないよう、水仕事などにも注意します。

汗疱は、気をつければ2〜3週間で自然と治ります。かゆみがない場合は、手洗いや入浴の後は清潔なタオルで水分を拭き取る、汗をかいたらこまめに拭くようにしましょう。

かゆみや軽い痛みがある場合は、無意識にかいてしまい、水ぶくれが破れたり皮膚がめくれ、汗疱状湿疹に進行してしまうことがあります。ひどくなると2次感染を生じて腫れてしまうこともありますので、早めに皮膚科を受診した方がいいでしょう。

皮膚科では、炎症を抑えるステロイド外用薬や角層を柔らかくする尿素入りのクリームなどを処方します。かゆみがある場合は、かゆみを抑える抗ヒスタミン剤、2次感染が生じた場合は抗生剤などの内服治療を行うこともあります」(野村先生)

ほかにも病院を受診した方がよいケースはあるのでしょうか。

「前述のようなことを心がけても症状が改善されない場合は、白癬(水虫)や金属アレルギー、掌蹠膿疱症など、他の病気の可能性もあります。また、水ぶくれなどで日常生活に支障をきたす場合も、皮膚科を受診しましょう。汗疱に手湿疹などを併発しているケースもあります」(野村先生)

汗疱にならないために

汗疱は再発の多い病気だといいます。

「心当たりのある人は、気温差や室内の湿度に気をつけましょう。高温多湿にならないよう適切な冷房の使用や、換気が大切です。特に就寝時は、室温や寝具など注意します。

また、手足の皮膚が硬くなったりかさついたりすると汗が詰まりやすくなるので、ハンドクリームなど保湿剤を適切に使用しましょう。

汗疱自体は軽い症状でも、皮膚バリアが壊れた状態なので、手に触れるものなどでかぶれやすくなります。また、手洗いやアルコール消毒がしみるなどするために適切に行われなくなる可能性もあります。決して放置してしまわず、きちんとケアしていきましょう」(野村先生)

今年は猛暑が予想されています。汗疱などの皮膚トラブルに悩まされないため(野村先生)にも、室温や湿度から気をつけていきましょう。

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