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週刊地震情報 2022.7.17 北海道で2回の深発地震 過去には大きな地震も

ウェザーニュース / 2022年7月17日 11時0分

ウェザーニュース

この1週間で国内で観測された有感地震の回数は前週に比べて少ない水準です。

東北から関東の太平洋側で地震が目立つものの、回数自体はそれほど多くはなく、震度3以上の地震は発生していません。(7月11日~17日10時の集計)

国内:北海道で深発地震が2回発生

北海道の地震

11日(月)2時28分頃、北海道・釧路地方中南部を震源とするマグニチュード3.2、深さ103kmと推定される地震が発生し、標茶町で最大震度1を観測しました。

また、14日(木)には石狩地方中部を震源とするマグニチュード3.9、深さ134kmと推定される地震が発生し、安平町で最大震度1を観測しています。

いずれの地震も深さが100km以上で、いわゆる深発地震と呼ばれるタイプです。

北海道の太平洋側では太平洋プレートが陸のプレートに沈み込んでいます。沖合から沿岸部にかけては震源が浅く、内陸に入るほど次第に深くなる傾向です。今回の震源は100kmよりも深い深発地震が比較的目立つ領域になっています。

こうした地震は珍しいものではなく、マグニチュード5を超えるような深発地震は今年だけでも3回発生しています。2013年には十勝地方南部を震源とするマグニチュード6.5、深さ102kmの地震が起き、釧路市などで最大震度5強を観測。異常震域もみられ、遠く離れた関東でも震度2~3の揺れが到達しました。

国内:大阪平野で震度2の地震

大阪府南部の地震

17日(日)7時51分頃、大阪府南部を震源とするマグニチュード3.2、深さ約10kmと推定される地震が発生しました。この地震で大阪府堺市と松原市で最大震度2を観測しています。大阪府南部を震源とする有感地震は2020年12月以来、約1年半ぶりです。

大阪府南部は地震の頻度はそれほど高くないものの、時々マグニチュード3前後、深さ10km前後の地震が起きています。2000年8月にはマグニチュード4.1とやや大きな地震が起きて、最大震度4の揺れとなりました。

大阪平野には南北に分布する上町断層帯が知られています。近年は目立った活動はないものの、政府の地震調査研究推進本部は今後30年以内にマグニチュード7.5程度の地震の発生確率が2~3%としています。上町断層帯による直下型地震が発生した場合は、大阪市などに大きな被害が懸念されますので、要注意です。

世界:イースター島近海でM6.8の地震

世界のM4.5以上の地震(USGSホームページ引用/ウェザーニュース加工)

アメリカ地質調査所の解析によるマグニチュード6以上の地震は3回発生しました。最も大きな地震はイースター島近海で発生したマグチュード6.8です。

日本時間の13日(水)早朝にイースター島近海の太平洋を震源とするマグニチュード6.8、深さ約10kmの地震が発生しました。深さは10kmと浅かったものの、震央が陸地から遠く離れているため揺れによる影響は起きていません。また、メカニズムが横ずれ型で、津波の発生もありませんでした。

イースター島の近海はナスカプレートと太平洋プレートの境界にあたります。日本近海のようにプレートが沈み込む領域ではなく、お互いに離れている領域で「トランスフォーム断層」が形成されています。

「トランスフォーム断層」はプレート同士が離れ合う海嶺周辺に発達し、横ずれ型の地震を引き起こします。イースター島近海で発生する地震の規模はマグニチュード6~7クラスで、規模が大きな場合でも多くは津波を伴いません。

参考資料など

※日本国内の震源・震度の情報は特に記載が無ければ気象庁より。海外の震源情報は特に記載が無ければアメリカ地質調査所(USGS)より。発表機関により震源情報に差が生じることがあります。

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